2023年大阪中之島美で開催された「大阪の日本画」で、大阪画壇に目を向け、商都として繁栄していた大大阪時代、大阪の旦那衆が文化を支援し、多くの女性画かも輩出したことを知りました。その続編とも言うべき大正期を中心として大阪で活躍した女性日本画家を紹介する展覧会で、、このテーマを長く調査研究されてきた学芸員が担当され、一人でも多くの女性画家を紹介し、近代日本の美術史の中に大阪の女性日本画家を正しく位置づけようとするものです。パイオニアであった島成園は1章を当て、官展に若くして入選した木谷千種や岡本更園、松本華羊は「女四人の会」を結成して作品を発表するも、彼女たちの見目の良さに注目が集まり、アイドル的な存在と受け取られたり、理不尽な批判を寄せるものあり。今も昔も変わらない。京都の松園は特別な存在だったとも思いました。太夫などを描かず気品のある美人画を描き続けた。松園には彼女の画業を支えた母の存在あってこそ。大阪の日本画家たちは決して美しい美人画だけを描いていただけでななったことにも目を向けたい。大阪で女性画家たちが活躍できたのは、島成園の様に家業を手伝って独学した画家もいますが、裕福な船場の御料さんやこいさんいとさんが、お稽古ごとの一つとして日本画を習っていたと言うことも興味深い。展示替えした後期にも観たい作品がたくさん展示されるので、担当学芸員の講演会と共に出かけたいと思っている。