現在放送中、俳優・横浜流星さんが主演を務めている大河ドラマ「べらぼう〜蔦重栄華乃夢噺〜」。主人公・蔦屋重三郎(1750~97)は、喜多川歌麿や東洲斎写楽ら浮世絵師を世に出したことで知られている人物です。 ドラマに合わせて、2025年は蔦屋重三郎を題材にした展覧会が全国で開催されます。
江戸の多彩な文化と蔦重の活躍にせまる
東京国立博物館 特別展「蔦屋重三郎 コンテンツビジネスの風雲児」
注目の展覧会と言えば、東京国立博物館で4月22日から開催される、特別展「蔦屋重三郎 コンテンツビジネスの風雲児」。遊郭や歌舞伎を背景に、さまざまな文化と結びつけてメディアミックスを実現した蔦屋重三郎。商才を活かし、メディア王にのぼりつめた蔦重の芸術性を約250の作品を通して体験することができます。
![東京国立博物館 特別展「蔦屋重三郎 コンテンツビジネスの風雲児」](https://www.museum.or.jp/storage/article_objects/2025/02/10/a928f769caf6_l.jpg)
東京国立博物館 特別展「蔦屋重三郎 コンテンツビジネスの風雲児」
広報アンバサダーは喜多川歌麿役・染谷将太さん
展覧会の広報アンバサダーは、俳優の染谷将太さん。記者発表では「作品を見た時に“本当にいたんだ!”と身近に感じた。会場では、江戸時代と地続きを感じてほしい」と語っていました。音声ガイドは蔦屋重三郎役の横浜流星さんが務めます。
![特別展「蔦屋重三郎コンテンツビジネスの風雲児」報道発表会より、俳優 染谷将太](https://www.museum.or.jp/storage/article_objects/2025/02/10/393307c923a8_l.jpg)
特別展「蔦屋重三郎コンテンツビジネスの風雲児」報道発表会より、俳優 染谷将太
大河ドラマの世界をそのまま満喫
べらぼう 江戸たいとう 大河ドラマ館
台東区民会館にオープンした「べらぼう 江戸たいとう 大河ドラマ館」では、ドラマの概要紹介や登場人物の衣装、小道具の展示などを展示しています。
浮世絵業界を支えるプロデューサー
すみだ北斎美術館「北斎×プロデューサーズ 蔦屋重三郎から現代まで」
浮世絵は絵師だけでなく、企画から販売まで手掛ける板元や彫師、摺師の協力が必要でした。すみだ北斎美術館では北斎の作品をプロデュースした、蔦屋重三郎をはじめとする江戸時代の板元たちの役割を紹介します。また、現代アーティストによる北斎からインスパイアされた作品も展示され、浮世絵業界を支えるプロデューサーズの世界を楽しめます。
![すみだ北斎美術館「北斎×プロデューサーズ 蔦屋重三郎から現代まで」](https://www.museum.or.jp/storage/article_objects/2025/02/10/a73f6751fb61_l.jpg)
すみだ北斎美術館「北斎×プロデューサーズ 蔦屋重三郎から現代まで」
江浮世絵が描いた町人文化の華
MOA美術館「蔦重の眼 歌麿・写楽と浮世絵黄金時代」
江戸時代、町人文化が栄え、浮世絵が発展しました。蔦屋重三郎は歌麿や写楽などの絵師を発見し、浮世絵黄金時代を築きました。展覧会では、これらの絵師たちの作品を通じて、江戸の町人文化と浮世絵の魅力を紹介します。
その他、これから開催の“蔦重展”
2月18日~ 大阪浮世絵美術館「べらぼうな浮世絵師18人展」
8月30日~ 太田記念美術館「蔦屋重三郎と版元列伝」
開催中の“蔦重展”
~3月23日まで 茂木本家美術館「浮世絵黄金期 -蔦屋重三郎とその時代-」展
~2月24日まで 藤沢市藤澤浮世絵館「藤沢と江戸の出版事情~蔦屋重三郎と絵師たち~」展
~2月24日まで 越前ふくい美術館「蔦屋重三郎に至る道」展