ミュージアム利用動向2024
報道発表:日本最大級のミュージアム情報サイト「アイエム」、2024年のミュージアム利用動向を発表 ~ミュージアム訪問前に9割がネット検索。「効率重視の若者」と「深く味わうシニア世代」 ― 検索行動の動機を分析。~(Digital PR Platform)
調査概要
調査期間:2024/11/27~2024/12/10
調査対象:アイエム会員
有効回答数:1056名
調査方法:インターネット調査
あなたの年齢は?
- 10歳未満 0
- 10代 2
- 20代 98
- 30代 137
- 40代 173
- 50代 336
- 60代 248
- 70代 56
- 80歳以上 6
あなたの性別は?
- 男性 327
- 女性 709
- 回答しない 20
あなたの職業は?
- 高校生以下の学生 1
- 大学生・大学院生・専門学校生 40
- 会社員・公務員 478
- 専業主婦(夫) 110
- 自営業・自由業 106
- パート・アルバイト・派遣 190
- 無職 95
- その他 30
あなたのお住まいは?
- 北海道 7
- 青森県 1
- 岩手県 2
- 宮城県 7
- 秋田県 0
- 山形県 4
- 福島県 4
- 茨城県 20
- 栃木県 4
- 群馬県 6
- 埼玉県 63
- 千葉県 58
- 東京都 329
- 神奈川県 162
- 新潟県 4
- 富山県 2
- 石川県 2
- 福井県 5
- 山梨県 2
- 長野県 5
- 岐阜県 11
- 静岡県 10
- 愛知県 50
- 三重県 11
- 滋賀県 10
- 京都府 44
- 大阪府 95
- 兵庫県 60
- 奈良県 18
- 和歌山県 0
- 鳥取県 1
- 島根県 3
- 岡山県 7
- 広島県 12
- 山口県 3
- 徳島県 0
- 香川県 2
- 愛媛県 5
- 高知県 0
- 福岡県 13
- 佐賀県 1
- 長崎県 1
- 熊本県 6
- 大分県 1
- 宮崎県 1
- 鹿児島県 2
- 沖縄県 2
- その他 0
あなたが好きなミュージアム(美術館・博物館など)のジャンルは?(複数回答)
- 総合 412
- 郷土 274
- 美術 986
- 歴史 560
- 自然史 315
- 理工 170
- 動物園・水族館・植物園 568
あなたがミュージアムに行く頻度はどのくらいですか?
- 週1回程度 155
- 月1回程度 434
- 2・3ヶ月に1回程度 329
- 半年に1回程度 116
- 年1回程度 22
ミュージアムには何人で行く事が多いですか?
- 1人 646
- 2人 369
- 3人 29
- 4人以上 12
(複数の人数で行く方への質問です)ミュージアムには誰と行きますか?(複数回答)
- 知人・友人 237
- 家族・親族(小学生以下の子どもと一緒に) 77
- 家族・親族 306
- 恋人 52
ミュージアムでの滞在時間は?
- 60分未満 82
- 1~2時間 704
- それ以上 270
ミュージアムに行った日、トータルで使う金額は?
- 1,000円未満 51
- 1,000円~2,000円 242
- 2,000円~5,000円 592
- 5,000円~1万円 151
- 1万円以上 20
【解説】
首都圏で開催される大きな展覧会では入場料は2,000円を超えるのが当たり前になったことに加え、図録の値段も高くなっており、ミュージアムを楽しむことの費用は高騰しています。
ミュージアムの料金は高いと感じますか?
- 高い 439
- 妥当 605
- 安い 12
【解説】
値上がり傾向が顕著であるにも関わらず「妥当」と考える人が過半数の57.3%。物価全体の高騰もあってか、ミュージアムにおいてもある程度の値上がりは容認される傾向がみられます。
ミュージアムショップには行く?
- 行く 721
- 時々行く 206
- 行くけど見るだけ 117
- 行かない 12
ミュージアムショップで良く購入するものは?(複数回答)
- 図録 511
- ポストカード 678
- カレンダー 37
- クリアファイル 375
- 文具 365
- ファッション(Tシャツ、スカーフなど) 133
- お土産用のお菓子 214
- その他 140
「その他」の回答から(自由記述)
- 記念になるようなデザインかつ嵩張らないもの。
- その博物館でしか買えないオリジナルグッズ
- その時にときめいたものを買う など
ミュージアムショップでの購入金額は?
- 1,000円未満 205
- 1,000円~3,000円 536
- 3,000円~5,000円 265
- 5,000円~1万円 45
- 1万円以上 5
ミュージアムのカフェやレストランは使う?
- 使う 161
- 時々使う 645
- 使わない 250
あなたがミュージアムに行くきっかけにしているものは何ですか?(複数回答)
- 館の公式サイト 727
- 館の公式SNS 362
- 公式以外の情報サイト 641
- Instagram 250
- Twitter 330
- YouTube 72
- TV番組やCM 256
- 駅や電車などの交通広告 366
- ミュージアム内でポスターやチラシを見て 688
- 知人に誘われて 133
- その他 88
「その他」の回答から(自由記述)
- アート好き仲間のクチコミ
- 出張先や旅行先周辺の地図を見て
- ラジオでの紹介 など
【解説】
例年どおり「館の公式サイト」「ミュージアム内でポスターやチラシを見て」「公式以外の情報サイト」が、ほぼ同数でトップ3。年代別でみると、若い世代はSNSやインターネットを通じた情報収集が主。年齢が高くなるにつれて、公式の情報源や伝統的なメディアを通じた情報収集が増えています。
ネット上の動画を見て、展覧会やミュージアムに行こうと思ったことがありますか?
- ある 617
- ない 317
- わからない 122
【解説】
ネット上の動画が起点になってミュージアムに行こうと思ったことが「ある」は全体で58.4%。年代別で見ても50代と60代の「ある」は6割を超えており、ネットでの動画視聴が日常的になっている若い世代だけでなく、世代を問わずネット動画がミュージアム訪問に影響を与えていることが分かります。
興味をもった展覧会やミュージアムの内容を、行く前にネットで詳しく調べますか?
- 必ず調べる 669
- たまに調べる 322
- 調べることは少ない 57
- 全く調べない 8
【解説】
「必ず調べる」と「たまに調べる」をあわせると93.9%で、大多数がミュージアム訪問前に何らかの形でネットで情報を確認しています。あえて事前に調べず、予備知識なしで展覧会に行くことを楽しむ人も一定数いると思われますが、「調べることは少ない」と「全く調べない」はあわせて6.1%と、割合としてはごく僅かです。
ネットで詳しく調べる理由は何ですか?(複数回答)
- 自分の興味がある内容か事前に判断したいから 754
- 視覚的に展示のイメージがわかりやすいから 262
- 短時間で必要な情報を得られるから 276
- 他人の感想や評価が参考になるから 83
- 公式サイトだけではないリアルな情報も知りたいから 204
- 作家や作品などを事前に調べておくと、展覧会をより深く楽しめるから 560
- 展覧会名やチラシだけでは、展覧会の内容がわかりにくいから 376
- その他 61
「その他」の回答から(自由記述)
- 遠方の博物館だとどこにあるのか、館の特徴はどんな感じなのか分からないことが多いから
- ひとりがいいか、友人と行くのがいいかを決めるにあたり参考にしたいから
- 会場で必ずおさえておきたいポイントを把握するため など
【解説】
事前に調べる理由は年代で差があり、「自分の興味がある内容か事前に判断したいから」が多い若い世代は、視覚的にとらえる傾向が強く効率性を重視しするため。「作家や作品などを事前に調べておくと、展覧会をより深く楽しめるから」が多い年齢が高い層は、単なる娯楽ではなく文化的な楽しみや学びの場としてミュージアムを活用したいという欲求が強いようです。
ミュージアムで楽しんでいること、あったら体験したいことは?(複数回答)
- 音声ガイド 364
- 作品解説・ガイドツアー 561
- ワークショップ 334
- 写真撮影 522
- デジタル技術を利用した鑑賞(VR、ARなど) 214
- 乳児・未就学児向けの鑑賞ツアー 22
- 深夜鑑賞、早朝鑑賞 366
- 無料鑑賞日 422
- 貸切鑑賞 168
- デッサン 67
- その他 42
「その他」の回答から(自由記述)
- バックヤードツアー
- 触れる展示(視覚以外の五感で感じられるもの)
- 声を出して話せる など
昨年と比較してミュージアムに行く頻度は変わりましたか?
- 増えた 318
- 減った 208
- 変わらない 530
その理由は?(自由記述)
- 大規模な展覧会は減ったような気もするが、身近な郷土色豊かなものを見る機会が増えた
- 自粛ムードが大分減ったし、面白い企画がふえたから
- 仕事から逃避するため、癒しを求めて など
【解説】
コロナ禍が収束して展覧会が大きく回復した2023年は「増えた」が37.9%でしたが、今年の「増えた」は30.1%。昨年と比べると減少したものの、それでも3割の人が昨年よりミュージアムに行く頻度が増えており、ミュージアムに対する期待は大きいようです。
ミュージアムの予約制について、どう思いますか?
- 便利だと思う 435
- 不便だと思う 320
- どちらでもない 301
その理由は?(自由記述)
- 旅先で思い立って訪れるようなときは不便に感じる。
- 行列やゆっくり見れないことなどを気にせずに楽しめるため。
- 予定時間にスムーズに入館できるので。 など
【解説】
便利と思う人は「予定を立てやすい」「並ばなくて良い」、不便と思う人は「ふらっといけなくなった」と、意見が分かれる予約制。「便利」と「不便」の差は、昨年の9.6ポイントから10.9ポイントに広がっており、「便利」がやや優勢になっています。
昨年と比較して、ミュージアムで1回あたりに使う金額は変わりましたか?
- 上がった 278
- 下がった 67
- 変わらない 711
昨年と比べて、ミュージアムで外国人の方を見かける機会は増えましたか?
- かなり増えた 278
- 増えた 440
- 変わらない 334
- 減った 3
- かなり減った 1
あなたが一番好きなミュージアムは?(自由記述)
その理由は?(自由記述)
- 企画展の頻度が多い上、常設展だけでも1日潰せるので。
- 建物も好きだし、館内の雰囲気も好き
- 自身の興味のある分野について幅広く展示が行われており、熱意を感じる箇所も多いため。 など
2024年に見た展覧会で、一番良かった展覧会は?(自由記述)
その理由は?(自由記述)
- 画集や写真でしか見たことがなかった作品を間近で見れたから
- 関心がなかったが、子供達が興味があり、行ったら面白い発見となったから
- 作品数も多く、初めて観るものもあったから。空間が良かった など
まだ行った事が無いミュージアムで、行ってみたいミュージアムは?(自由記述)
【全体解説】
今年は注目を集めた大型展覧会がいくつか開催され、美術館の前に長い行列ができる光景が見られるなど、多くの人々がミュージアムに大きな期待を寄せていることを改めて実感する一年でした。一方で、入場料や図録の価格が上昇しているため、以前のように気軽に訪れるレジャーとしての側面は薄れてきているのも事実です。そうしたこともあり、来館者はネットで事前に調べ、ある程度の情報を得た上でミュージアムに足を運ぶ動きが強まっているのかもしれません。ミュージアム側も訪問者のニーズを的確に把握し、より効果的な情報発信を行う必要があるといえるでしょう。
解説者:アイエム編集長 古川幹夫
本データ内容は自由に転載していただけますが、「アイエム」の表記をお使いいただきますようお願いいたします。また、その際にoffice@museum.or.jpまでご連絡いただければ幸いです。