月面に基地を建設し、宇宙飛行士や旅行者が月面で暮らすことが可能になるとされている2040年。月が秘める無限の可能性や宇宙開発への夢をかきたてられる、月での生活を疑似体験できる展覧会が、日本科学未来館で開催中です。
日本科学未来館「NEO 月でくらす展 ~宇宙開発は、月面移住の新時代へ!~」会場入口
会場は、月でのくらしがわかる「月面基地ゾーン」(基地内)、「月面ゾーン」(基地外)の2つのゾーンで構成。月でくらす開拓者として、月面の様子を地球に伝える「月面レポーター」、月面で働く「月面ワーカー」、月面を研究する「月面科学者」と、3つの役割を担います。
それぞれの役割に応じた「ミッションバッジ」と「ミッションシート」を配布されたら、いざ体験へ。
「NEO 月でくらす展 ~宇宙開発は、月面移住の新時代へ!~」 展示風景
「生活エリア」では月面コンビニに入り、月での普段のくらしで必要な食べものを見ることができます。 衣料品や宇宙食、歯磨きグッズや化粧品など日用品からおしゃれまで、実際に企業で開発・構想されている宇宙で使えるアイテムが並んでいます。
月面コンビニ
月面コンビニ
隣には「月面食堂」も。2040年、実際に100名程度のクルーが滞在する際の月面基地内の食堂をイメージしたものです。レタスやトマト、米やじゃがいもなど月で栽培される予定の8種類の食材の食品サンプルや1週間の献立も展示。フォトスポットでは、あなたも調理担当になりきって食事をふるまうことができます。
月面コンビニ
管制室では、月面ローバーを遠隔操作して「月面の隕石」を回収する”隕石回収ミッション”が行われています。地球や宇宙の歴史の謎を解明するための貴重な手がかりを探しながら、月でのくらしの安全を守る任務を遂行します。
隕石回収ミッション
月面ゾーンでは「HAKUTO-R(ハクト アール)」のランダー、ローバーの実寸大模型を展示。ランダーやローバーの役割や構造などについて学ぶことができ、宇宙への興味をより深掘りすることができます。
月面ゾーン 「HAKUTO-R(ハクト アール)」
月面での重力は、地球の重力の約6分の1。月面での重力を感じられる“月面重力体験ミッション”では、高くジャンプして与えられたミッションをこなしていきます(年齢、身長、体重の制限があります)。
ほかにも、月での活動に必要不可欠な水資源を回収する「水資源探査ミッション」や、月着陸実証機 SLIM(スリム)に乗って月面探査機を撮影しに行く「月面探査機撮影ミッション」などの体験も可能です。
月面探査機撮影ミッション
様々なミッションをクリアし、月への興味や情報を高めたら、未来の月面開拓者に近づくことができるかもしれません。地球に帰る際には、月のお土産もお忘れなく。
「NEO 月でくらす展 ~宇宙開発は、月面移住の新時代へ!~」展示風景
ミュージアムショップ
[ 取材・撮影・文:坂入 美彩子 2023年7月1日 ]