フィンランドを代表するライフスタイルブランド、イッタラ。本展は日本では初となるイッタラの大規模展覧会です。1881年にフィンランド南部のイッタラ村に設立されたガラス工場から出発した同ブランドは、アルヴァ・アアルトやカイ・フランクらフィンランドデザインの発展を牽引した建築家やデザイナーとともに歩んできました。
美しさと機能性をすべての人へ提供するという彼らの思想のもと送り出されてきたプロダクトは、今なお世界中で、愛されつづけています。
本展はイッタラ創立140周年を記念し、フィンランド・デザイン・ミュージアムが2021年に開催した展覧会を再構成し、さらに日本展ではイッタラと日本との関係に焦点を当てた章を加えて開催します。イッタラの歩みを象徴する20世紀半ばのクラシックデザインのガラスを中心に、陶器や磁器、映像やインスタレーションを交えた約450点の作品や資料を通して、その技術と哲学、デザインの美学に迫ります。
イッタラのプロダクトの歴史を見れば、一つのブランドとしての枠組みを超えて、デザイン史、フィンランドの文化と社会情勢、人々のライフスタイルの変化などの背景と深く結びついていることが明らかになるでしょう。時代を超えて今なお多面的に輝き続けるイッタラの世界をご覧いただきます。