日本のみならず、世界各地で精力的に作品を発表しているチームラボ。
「チームラボが好きなら、ここは見ておくべきだ」と聞き、以前から気になっていた佐賀県武雄市の御船山楽園で開催中の「ボルボ チームラボ かみさまがすまう森」を見てきました。
まずは全体を動画でご紹介します。
チームラボは2015年からバージョンアップしながらここで作品を展示。
2021年の「チームラボ かみさまがすまう森」は、7月16日(金)から11月7日(日)にかけて開催されています。
御船山楽園「チームラボ かみさまがすまう森」第ニ入門口 昼はこんなかんじです。
御船山楽園は、江戸時代後期に創られた広大な庭園。隣接する御船山楽園ホテルにもチームラボの作品があるので、今回は「大浴場“らかんの湯”日帰り入浴プラン」を利用しました。
御船山楽園ホテルのロビーにあるのは、お台場のチームラボ ボーダレスでも人気のランプの作品。お台場よりもランプの位置がかなり低いところまであるのが特徴的です。
《森の中の、呼応するランプの森とスパイラル - ワンストローク》
こちらは、チームラボとボルボによるコラボです。
壁を突き破って入って来たようなVOLVO XC40の横に、チームラボの《生命は生命の力で生きている II》。手前に椅子がありますので、ゆっくり座って鑑賞できました。
チームラボとボルボによるアート空間
日が暮れるまでは、お風呂へ。男性用のサウナは、本格的なロウリュ(サウナストーンにアロマ水などをかけて、蒸気と香りを楽しむサウナ)タイプ。ここでは、ほうじ茶をかけるので、サウナの室内に芳ばしい香りが漂います。
ちなみに、サウナ室内の温度はものすごく高く、サウナ好きの筆者も驚くほど。
水風呂と、御船山の自然が一望できる外気浴スペースも完備されており、さすがはサウナのミシュランでグランプリを連続受賞しているだけの事はあります。
お風呂への入り口
風呂あがりには、ロビーに戻りお茶を一服。いただいた「月茶」は、リラックス効果が高い2種を使っています。
ロビーで「月茶」を一服
くつろいで待っていると、暗くなってきたので「チームラボ かみさまがすまう森」へ。作品番号1番から見たかったので、第ニ入門口に向かいました。
夏に行くなら、できるだけ肌を出さないのと、虫除けスプレーを持参するなど、虫除け対策をする方が良いでしょう。
御船山楽園「チームラボ かみさまがすまう森」第ニ入門口
お目当ての作品番号1番は、池の水面を使った作品。池には小舟が浮かんでおり、鯉の映像とその軌跡が小舟とともにインタラクティブに変化します。
池全体を使っているので、広大なスケール感が大きな魅力。ゆっくり時間をかけて鑑賞したくなる作品です。
《小舟と共に踊る鯉によって描かれる水面のドローイング》
楽園内には多くの作品があり、順を追って見ていきます。
御船山楽園はとても広いのに加え、アップダウンもありますので、歩きやすい靴は必須です。
《空中に生える木》
《谷間の呼応する森》
《具象と抽象 - 神木の森の入口》
《岩壁の空書 連続する生命 - 五百羅漢》
屋外の作品で印象に残ったのは、こちら。実際の巨石を使った滝のインスタレーション作品です。
3メートルほどの高さから流れ落ちる水と、岩の形でシミュレーションされた水の動き。神秘的な佇まいに引き込まれました。
《かみさまの御前なる岩に憑依する滝》
屋内にも作品があります。こちらは、長い地下道を歩いて行った先にある、炎の作品です。
炎の作品は豊洲のチームラボ プラネッツにもありますが、こちらは暗い通路の奥という事もあり、だいぶ重いイメージ。気の弱い人がひとりで行くのは、ちょっと勇気がいるかもしれません。
《忘れ去られていた地下道の朽ち果てていく場に永遠に憑依する炎》
「チームラボ かみさまがすまう森」の最大の目玉といえるのがこちら。使われなくなった浴場を利用した《廃墟の湯屋にあるメガリス》です。
動画を見ていただければわかるように、上階から入っていく動線。歩を進めるごとに期待感が高まっていく、素晴らしい構成です。
床面に突き刺さったような柱状のディスプレイには、ゆっくりと変化する映像が。映し出される映像によって、青くなったり、黄色になったり、ピンクになったりと、空間全体の雰囲気も大きく変わります。
映像は水面にも映り込み、まるでミュージックビデオのようなシチュエーション。映える写真が何枚でも撮れると思います。
《廃墟の湯屋にあるメガリス》
《廃墟の湯屋にあるメガリス》
《廃墟の湯屋にあるメガリス》
入場したのが20時過ぎ、出たのは22時前でした。ゆっくり見たらもっと時間がかかると思います。時間に余裕をもって、お出かけください。
日が暮れるまでは、近くの武雄市図書館もおすすめです。蔦屋書店・スターバックスを併設した、代官山蔦屋書店を彷彿させるファッショナブルな施設です。
[ 取材・撮影・文:M.F. / 2021年8月1日 ]
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