2展合同プレ報道発表会より(左から)京都国立博物館 学芸部列品管理室長 永島明子、京都国立博物館長 松本伸之、奈良国立博物館長 井上洋一、奈良国立博物館 学芸部美術室長 岩井共二
2025年の大阪万博を控えて関西が盛り上がるなか、関西にある二つの国立博物館(奈良国立博物館、京都国立博物館)で、それぞれ注目の特別展が開催される。
2025年で開館130年を迎える奈良国立博物館で開催されるのは「超 国宝 ― 祈りのかがやき」。同館で国宝展が開催されるのは、開館以来初めての機会となる。
奈良博設立の契機となった奈良博覧会からはじまり、開館後に奈良博に陳列されてきた南都の大寺の名品、これまでに企画してきた展覧会のハイライトというべき名宝を一堂が集結し、奈良博130年の歴史をたどる。
展示されるのは国宝《菩薩半跏像》(伝如意輪観音)(奈良・中宮寺)、国宝《観音菩薩立像》(百済観音)(奈良・法隆寺)をはしめとする仏像、神像、仏画、経典、仏具などで、仏教・神道美術100%の展覧会となる。
奈良国立博物館開館130年記念特別展「超 国宝 ― 祈りのかがやき」は2025年4月19日(土)〜6月15日(日)、奈良国立博物館 東・西新館で開催。
一方、京都国立博物館の「日本、美のるつぼ ― 異文化交流の軌跡」は、交流をテーマに日本の美術をとらえなおす特別展。
1900年パリ万博への参加を契機に明治政府が編纂した書籍で、官製の日本美術史といえる『Histoire de l'art du Japon』を軸に、「世界に見せたかった日本美術」を展示。
「世界に見られた日本美術」「世界と混じりあった日本の美術」も紹介しながら、日本美術の多様性を見せていく。
展示作品は、葛飾北斎《富嶽三十六景》(神奈川沖浪裏、凱風快晴、山下白雨)、俵屋宗達による国宝《風神雷神図屏風》など。
特別展「日本、美のるつぼ ― 異文化交流の軌跡」は2025年4月19日(土)〜6月15日(日)、京都国立博物館 平成知新館で開催。
ともに観覧料などは未定。
奈良国立博物館開館130年記念特別展「超 国宝 ― 祈りのかがやき」
京都国立博物館 特別展「日本、美のるつぼ ― 異文化交流の軌跡」