世界中の名画を陶板で原寸大に再現!誰もがお気に入りを見つけられる?
美術マニア必見の大塚国際美術館(徳島県)に行ってきました!
大塚製薬で有名な大塚グループが創立75周年記念事業として設立した、世界で類を見ない陶板名画美術館が徳島県鳴門市にあるのをご存知ですか?
大塚国際美術館には古代壁画から現代アートまで約1000点もの西洋名画が陶板で原寸大に再現され展示されています。
説明よりも見るが易し、ということで早速、大塚国際美術館をご紹介しましょう。
美術館に入って左手進んだところにあるのは、なんと「フェルメールの部屋」。
左から、ヤン・フェルメール《手紙を読む女》(1663年頃、アムステルダム国立美術館)、ヤン・フェルメール《牛乳を注ぐ女》(1660年頃、アムステルダム国立美術館)。
大塚国際美術館には上記の作品に加え、計5点ものフェルメールの作品が展示されています。
フェルメールは現存する作品が30数点と大変少ないことで有名ですが、そのうちの5点がひとつの部屋に集結していて一堂に鑑賞できるのは嬉しいですね。
こちらは、サンドロ・ボッティチェッリ《ヴィーナスの誕生》(1485年頃、ウフィツィ美術館蔵)。
ルネサンス期といえば、かつて社会的に低い立場とされてきた芸術家たちが権力者たちに好まれ、エリートとして認識され始めた時代です。
ボッティチェッリはその時代の寵児と言っても過言ではないほど、有力者にその腕を認められた一人です。
この作品に描かれているのは、天空の神ウラノスの生殖器が切り落とされて海に落ち、そこから出た泡から誕生したヴィーナスが、左に描かれた西風のゼフュロスに吹かれて浜辺へ到着するシーンです。
こちらは、右からピーテル・ブリューゲル(父)《雪中の狩人》(1565年、ウィーン美術史美術館蔵)、ピーテル・ブリューゲル(父)《バベルの塔》(1563年、ウィーン美術史美術館蔵)。
大塚国際美術館にはブリューゲル(父)の作品が6点展示されています。
2017年、ボイマンス美術館所蔵の《バベルの塔》が来日し、話題となりましたが、大塚国際美術館ではもうひとつの《バベルの塔》を並ぶことなくじっくり見ることができます。
こちらは、ウジェーヌ・ドラクロワ《民衆を導く自由の女神》(1830年、ルーヴル美術館蔵)。
この作品は、1830年7月に起こった7月革命を主題に描かれた作品です。
ドラクロワは、この事件が起こった際に実際にパリで市街戦を目撃し、興奮冷めやらぬまま、その3ヶ月後の10月上旬には作品の制作に取りかかっています。これは実の兄に当てた書簡から明らかになっています。
最後に展示室風景をご紹介します。
こちらはクリムトとシーレの作品を紹介するコーナーです。
ちなみに、ウィーンの美術史美術館でも、クリムトとシーレの作品は隣接して展示されていました。
展示室には「誰もが見たことがある」作品からややマイナーな作品まで、多種多様です。
大塚国際美術館で新たなお気に入りの画家を見つけてみませんか?
会場 | 大塚国際美術館 |
休館日 | 月曜日(祝日の場合は翌日) 1月は正月明けに連続休あり、その他特別休館あり、8月無休 |
開館時間 | 9時30分~17時(入館券の販売は16時まで) |
所在地 | 徳島県鳴門市鳴門町土佐泊浦字福池65-1 (鳴門公園内) |
088-687-3737 |
HP : http://www.o-museum.or.jp |
料金 | 一般 3,240円、大学生2,160円 、小・中・高生540円 |
エリアレポーターのご紹介
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胤森由梨
美術が大好きなアートライターです。美術鑑賞に関わる仕事を広げていきたいと思っています。現在、instagram「tanemo0417」「artgram1001」でもアート情報を発信中です! ブログ「たねもーのアート録」http://tanemo-art.com/
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