1957年に初の国産プラネタリウムを製作した、コニカミノルタ(当時は千代田工学精工)。国産プラネタリウムの歴史を牽引してきたコニカミノルタが満を持して開設したのが「コニカミノルタプラネタリウム“天空”in東京スカイツリータウン」です。
同社は2011年7月に池袋の「コニカミノルタプラネタリウム“満天”in Sunshine City」をリニューアル。“天空”はコニカミノルタの直営としては2館目となります。
エントランスとチケットブース
“天空”の館内やスタッフのユニフォームは、白とブルー基調で統一。未来感のある雰囲気は、最新鋭の機材を揃えたプラネタリウムのイメージにマッチしています。
“天空”は投影に、光学式プラネタリウム「インフィニウム S」とデジタル式プラネタリウム「スーパーメディアグローブ II4K」を併用。立体音響システムと、オリジナル香り発生装置も備え、音と光と香りを使った多彩な演出が可能です。
導入の通路
一般にプラネタリウムのドームは「水平型」と「傾斜型」があります。
頭の後ろまで星空が投影できる「水平型」は、地上の星の忠実な再現が可能。目の前が球体のスクリーンで覆われる「傾斜型」は、臨場感がある映像を体験できます。
“天空”のドーム傾斜角は10度と、「水平型」と「傾斜型」の中間ぐらいの設定。両者の特徴を兼ね備えた施設として考案されました。
ドーム傾斜角10度の館内
“天空”はシートに、プラネタリウムとしては初めて背もたれにメッシュ素材を採用。ひじ掛けも上下可能で、すべての席がカップルシートとして使用することができます。
現在の上映作品は、オープニング記念作品「星空は時を越えて」 ※。江戸時代の町並みや星空、400光年離れた「すばる」、さらに遠くに離れた宇宙のかなたまで、竹中直人さんが軽快なナレーションで紹介していきます。
※ 20時と21時の回は「スターフォレスト 星明りの森」になります。
オープニング記念作品「星空は時を越えて」から
オープニング記念作品「星空は時を越えて」から
「カップル、ファミリー、シニアと、幅広い世代の方に最新のプラネタリウムの楽しさを感じてもらいたい」と、広報担当の北陽子さん。はやぶさから続く天文ブームですが、話題のスポットに誕生した新名所は、まだまだ楽しい天文の世界に私たちを連れて行ってくれそうです。(取材:2012年5月31日)