《モナ・リザ》で知られる巨匠、レオナルド・ダ・ヴィンチ。本展はダ・ヴィンチの作品と弟子との共作、弟子やレオナルド派と呼ばれた画家らの作品、約80点を通じて、ダ・ヴィンチの「美の系譜」に焦点を当てます。
レオナルド・ダ・ヴィンチとレオナルド派メインビジュアルにもなっている目玉は、ダ・ヴィンチの《ほつれ髪の女》。《モナ・リザ》と同時期に描かれたとされる作品で、東京展のみでの公開となります。伏せた視線、わずかな陰影、憂いのある微笑み…ダ・ヴィンチ作品の中で最高の美とも称されている逸品です。
レオナルドの時代の女性像会場の構成は“レオナルド・ダ・ヴィンチとレオナルド派”“レオナルドの時代の女性像”“「モナ・リザ」イメージの広がり”“「裸のモナ・リザ」、「レダと白鳥」”“神話化されるレオナルド”の5章。出品作品の約9割が日本初公開という点も注目です。
「モナ・リザ」イメージの広がりダ・ヴィンチといえば、やはりモナ・リザ。モナ・リザは制作年代や絵のモデル、注文主など、いくつもの謎が存在します。
《裸のモナ・リザ》会場ではモナ・リザの謎にも焦点をあて、もうひとつのモナ・リザではないかという説もある《アイルワースのモナ・リザ》や、未だ発見されていないダ・ヴィンチによる《裸のモナ・リザ》に基づいて弟子のサライが描いたといわれる《裸のモナ・リザ》なども紹介します。
世界一有名な画家でありながら、分かっていないことも多いダ・ヴィンチの世界。展覧会の開催を記念し、《ほつれ髪の女》をイメージしたグッズや、ダ・ヴィンチの故郷をイメージした特別メニューなど、様々なコラボプランも登場しています。詳しくは公式サイトでご確認ください。
[ 取材・撮影・文:古川幹夫 / 2012年3月30日 ]