IM
    レポート
    クマのプーさん展
    Bunkamura ザ・ミュージアム | 東京都
    世界一有名なクマ、その原点
    数多くの児童文学の中で、最も愛されて成功したキャラクターのひとつ「クマのプーさん」。誕生から90年以上も経った現在でも、世界中の人々を魅了し続けています。鉛筆で描かれたプーさんの原画など、貴重な作品・資料を紹介する展覧会が、Bunkamura ザ・ミュージアムで開催中です。
    (左から)《バタン・バタン、バタン・バタンと、階段をのぼって》 / 《バタン・バタン、バタン・バタン、頭を階段にぶつけながら、クマくんが二階からおりてきます》
    《「ハチのやつ、なにか、うたぐってるようですよ」》
    《百ちょ森(百町森)の地図》
    (左から)《フクロが、木にとまり》 / 《クリストファー・ロビンが水の深さをはかり……プーは乗りこみました。》
    (左から)《そこで、小川のまんなかに顔をだしている、その石の上にすわりこむと……》 / 《水にうつるじぶんの姿を、じっとながめ……》
    (左から)《そういうわけで、一週間のあいだ、クリストファー・ロビンが、プーの北のはしにむかって、そんな本をよむと…》 / 《「風船にはあたらなかった」》
    (左から)《イーヨーは、風船を歯にはさんでつまみあげ、ていねいにつぼのなかに入れました》 / 《クマのプーさんの世界(校正刷り)》
    (左から)《『クリストファー・ロビンのお話の本』表紙デザイン》 / 《『クリストファー・ロビンのお話の本』表紙デザイン》
    第5章「世界中で愛されているクマ」

    アラン・アレクサンダー・ミルン(1882-1956)が物語を書き、アーネスト・ハワード・シェパード(1879-1976)が挿絵を描いた『クマのプーさん』。


    E.H.シェパードはプーさんの原画や資料をロンドンのヴィクトリア・アンド・アルバート博物館(略称V&A)に寄贈しており、展覧会はこのコレクションを中心にした構成です。


    クマのプーさんは、A.A.ミルンの息子、クリストファー・ロビン・ミルンと、クリストファーのお気に入りだったぬいぐるみのクマがモデル。子ども部屋にいたプーの仲間が、イーヨー、コブタ(石井桃子による翻訳、原著ではピグレット。以下同じ)、カンガとルー、トラー(ティガー)です。


    物語の舞台である百町森(100エーカーの森)のモデルは、ミルン一家が週末を過ごしていた場所に近い、ロンドン郊外のアッシュダウンの森。ミルンとシェパードは協力して百町森の地図を作り、プーや仲間たちの場所を設定しました。



    シェパードは、父が建築家、母方の祖父が画家という家に生まれました。幼い頃から絵の才能に恵まれ、風刺雑誌「パンチ」の主席イラストレーターに。その挿絵はミルンの文章と見事に調和し、「クマのプーさん」の世界観を作り上げました。


    展示されている原画を見ると、人物の配置などに何度も修正を加えた跡が見てとれます。クリストファー・ロビンがプーを引きずりながら階段をおりてくる冒頭のシーンも、プーの足の角度などに気を配っている事が分かります。


    1930年には、アメリカの起業家スティーヴン・スレジンジャーがプーとその仲間たちの商品開発をスタート。1961年にはディズニーがキャラクター関係の権利を獲得し、プーは世界中で愛されるキャラクターになりました。今では物語は50以上の言語に翻訳されています。


    ミュージアムショップではV&Aが企画制作した展覧会公式グッズをはじめ、さまざまな会場限定アイテムが販売中です。数量限定のため、お目当てがある方はお早目にどうぞ。


    展覧会は英国(ロンドン)と米国(アトランタ、ボストン)で開催されてきた国際巡回展です。東京展の後は、大阪・あべのハルカス美術館に巡回します(4/27~6/30)。


    [ 取材・撮影・文:古川幹夫 / 2019年2月8日 ]


    クマのプーさん 原作と原画の世界クマのプーさん 原作と原画の世界

    アンマリー・ビルクロウ エマ・ロウズ (著), (公財)東京子ども図書館 阿部公子 (監修), 富原まさ江 (翻訳)

    玄光社
    ¥ 2,916

    料金一般当日:1,500円
     → チケットのお求めはお出かけ前にicon

    会場
    会期
    2019年2月9日(土)~4月14日(日)
    会期終了
    開館時間
    10:00~18:00(毎週金・土曜日は21:00迄) ※入館は各閉館の30分前まで
    休館日
    2月19日(火)、3月12日(火)
    住所
    東京都渋谷区道玄坂2-24-1 Bunkamura B1F
    電話 03-5777-8600(ハローダイヤル)
    公式サイト https://wp2019.jp
    料金
    一般 1,500(1,300)円 / 高校・大学生 900円(700円) / 小・中学生 600円(400円) / 親子券 1,600(1,400)円

    ※消費税込、( )内は前売、親子券を除く20名様以上の団体
    ※親子券は一般1名+中学・小学生1名のセット券です。(一緒にご入館ください。)
    ※未就学児は入館無料
    ※学生は要学生証提示(小学生を除く)
    展覧会詳細 クマのプーさん展 詳細情報
    おすすめレポート
    学芸員募集
    【八尾市立歴史民俗資料館】学芸員募集(歴史担当)/※要学芸員資格 [契約社員/正社員登用制度あり]◆年休120日以上・未経験も歓迎! [八尾市立歴史民俗資料館]
    大阪府
    荻窪三庭園 施設管理運営スタッフ募集! [荻窪三庭園]
    東京都
    横浜みなと博物館ミュージアムショップ アルバイト募集! [帆船日本丸・横浜みなと博物館]
    神奈川県
    酒ミュージアム アルバイト募集 [酒ミュージアム]
    兵庫県
    品川区会計年度任用職員(学芸研究)募集 [品川区役所]
    東京都
    展覧会ランキング
    1
    国立西洋美術館 | 東京都
    モネ 睡蓮のとき
    開催中[あと79日]
    2024年10月5日(土)〜2025年2月11日(火)
    2
    麻布台ヒルズ ギャラリー | 東京都
    ポケモン×工芸展 ― 美とわざの大発見 ―
    開催中[あと70日]
    2024年11月1日(金)〜2025年2月2日(日)
    3
    東京都美術館 | 東京都
    田中一村展 奄美の光 魂の絵画
    もうすぐ終了[あと7日]
    2024年9月19日(木)〜12月1日(日)
    4
    日本科学未来館 | 東京都
    特別展「パリ・ノートルダム大聖堂展 タブレットを手に巡る時空の旅」
    開催中[あと72日]
    2024年11月6日(水)〜2025年2月4日(火)
    5
    国立科学博物館 | 東京都
    特別展「鳥 ~ゲノム解析で解き明かす新しい鳥類の系統~」
    開催中[あと92日]
    2024年11月2日(土)〜2025年2月24日(月)