『昆虫記』で知られるフランスの植物学者、アンリ・ファーブル(1823-1915)。昆虫の行動研究の先駆者で、『昆虫記』は1878年に第1巻が出版されて以降、世界各国で翻訳されました。
来年はファーブルが生まれてちょうど200年。『昆虫記』にちなんだ昆虫標本などを紹介する展覧会が、東京ドームシティGallery AaMo(ギャラリー アーモ)で始まりました。
東京ドームシティGallery AaMo(ギャラリー アーモ)「ファーブルに学ぶ!体感する昆虫展 TOKYO」会場前
展覧会の冒頭では、ファーブルの世界を紹介。ファーブル『昆虫記』に関連する昆虫標本のほか、ファーブルの遺品なども並びます。
標本がずらりと並ぶさまは圧巻です
先に進むと、ファーブル『昆虫記』で取り上げられたスカラベにフォーカスした体験コーナーがあります。
おかあさんスカラベがウシやヒツジのフンで作った幼虫の家「なし玉」を探してみましょう。
「スカラベのなし玉さがし」
続いて「ヌリハナバチ迷路」。ヌリハナバチは生まれつきGPSともいえる機能を生まれつき持っていて、どこからでも巣に帰ることができます。
迷路はなぞなぞのヒントがあり、4つの文字を探しながら進むとゴールで答えがわかります。
「ヌリハナバチ迷路」
「巨大昆虫の森」は、ちょっとビックリ。全長約3mの巨大なカブトムシロボットとカマキリロボットがお出迎えします。音とともに動くので、怖がりの方は、心の準備をおすすめします。
「巨大昆虫の森」
さらに進むと、人気の昆虫の生体展示があります。ヘラクレスオオカブト、コーカサスオオカブト、ギラファノコギリクワガタなど、図鑑などでおなじみの珍しい昆虫が、生体で展示されています。
手前はヘラクレスオオカブト
会場最後は「昆虫ふれあいの森」。大きなゲージの中に入って、生きたカブトムシやクワガタムシを触る事ができます(時間交代制)。
都会の子どもたちが生きている大型昆虫に触れ合う機会は、とても少なくなってしまいました。クワガタのアゴの間に指を入れないように、気をつけてお楽しみください。
「昆虫ふれあいの森」
展覧会はガシャポン『いきもの大図鑑』ともコラボレーション。生きものの体の仕組みを忠実に再現した『いきもの大図鑑シリーズ』の「かぶとむし」や「くわがた」フィギュアと実際の昆虫を並べて展示しているコーナーもあり、生体の構造を分かりやすく観察する事もできます。
すでに昭和は遠く去り、平成から令和に移りましたが、いつの時代も子どもたちは昆虫が大好き。夏休みに子どもを連れて遊びに行くにはピッタリの企画展です。
[ 取材・撮影・文:古川幹夫 / 2022年7月7日 ]