福田美術館「若冲激レア展」会場
江戸時代の画家、伊藤若冲が70代の時に描いた絵巻の大作《果蔬図巻(かそずかん)》が、京都・福田美術館で初公開される。
《果蔬図巻》は寛政2年(1790)以前に制作された全長3メートル余りの作品。若冲ならではの美しい色彩を用いて、さまざまな野菜や果物が描かれている。
また、若冲と深い親交を持っていた相国寺の僧・梅荘顕常(大典)の直筆による跋文(ばつぶん)が、巻物の最後に添えられている。
若冲が70代で色絵を描いた例は少なく、重要文化財《菜蟲譜(さいちゅうふ)》(佐野市立吉澤記念美術館所蔵)の前年に描かれていることから、若冲研究の上でも重要な作品になるとみなされている。
展覧会では《果蔬図巻》とともに、福田美術館が所蔵する若冲の作品約30点を紹介。
現存する若冲の作品の中で最も若い時期に描かれたとされる《蕪に双鶏図》や、大典と共に京都から大阪まで舟で移動した時の風景を元に制作された版画《乗興舟》も展示される。
「開館5周年記念 京都の嵐山に舞い降りた奇跡!! 伊藤若冲の激レアな巻物が世界初公開されるってマジ?!」(略称:若冲激レア展)は、福田美術館で2024年10月12日(土)~2025年 1月19日(日)に開催。観覧料は一般 1,500円など。
福田美術館「若冲激レア展」会場
福田美術館「若冲激レア展」会場
福田美術館「若冲激レア展」会場