
すみだ北斎美術館「筆魂 線の引力・色の魔力 ー 又兵衛から北斎・国芳まで ー」会場より、《青楼美人繁昌図》
浮世絵として広く知られる版画ではなく、肉筆浮世絵だけを紹介する展覧会がすみだ北斎美術館で始まる。
肉筆画の浮世絵は浮世絵版画よりも歴史は古く、複雑で奥深い彩色技法で描かれている事と、版画のように彫師や摺師が制作にかかわらず、絵師だけによって描かれるため、描き手の筆づかいを直接感じることができる。
展覧会では浮世絵の黎明から繁栄するまでを、3章に分けて紹介。浮世絵の先駆とされる岩佐又兵衛をはじめ、浮世絵の始祖である菱川師宣、喜多川歌麿、東洲斎写楽、葛飾北斎、歌川国芳ら60人の作品が並ぶ。
また本展では、新発見の《青楼美人繁昌図》を展示。《青楼美人繁昌図》は、葛飾北斎、勝川春好、勝川春英など4名の勝川派絵師たちと歌川豊国が遊郭の女性たちと太鼓持ちを描いたもの。
他にも、重要文化財や初公開の作品など約40点も展示される。
「筆魂 線の引力・色の魔力 ー 又兵衛から北斎・国芳まで ー」は2021年2月9日(火)~4月4日(日)、すみだ北斎美術館で開催。入館料は一般 1,200円など。

すみだ北斎美術館「筆魂 線の引力・色の魔力 ー 又兵衛から北斎・国芳まで ー」会場

すみだ北斎美術館「筆魂 線の引力・色の魔力 ー 又兵衛から北斎・国芳まで ー」会場