「林　静一・叙情の世界展」

　デビュー40周年を迎えた林静一。キャンディ「小梅」のキャラクターで親しまれ、画家・イラストレーターとして活躍しています。 　1945年に満州で生まれた林氏は1962年に東映動画に入社し、「狼少年ケン」など制作に参加しました。1967年には漫画家としてデビュー、漫画誌「ガロ」にて作品を発表します。 　1970年に連載を開始した「赤色エレジー」では当時の若者の姿が色濃く描かれ、あがた森魚のヒット曲のモチーフともなり、時代を象徴する一大センセーションを起こした。テレビコマーシャルやNHK「みんなのうた」のアニメーション、絵本など、幅広いジャンルで活躍するなか、特に、しばしば竹久夢二の系譜を受け継ぐと評される繊細で叙情豊かな作風による女性美は多くの注目を浴び、角川文庫から発刊された寺山修司作品の印象深いブックカバーイラストなど、新たなファンの心をつかみました。そして、1974年アートディレクターを務めたCF「ロッテ小梅」では可憐な女性像が人気を集めた「小梅ちゃん」が生み出され本展では、林氏の作品を春夏秋冬のテーマに分け展示します。