しかし、1941年に太平洋戦争が勃発すると、日本人は「敵国人」として逮捕され、その後、日本に強制送還されてしまいます。同時に日本人の所有財産はフランス政府に没収され、現地に残された妻子は、貧困の中で屈辱と差別にさいなまれながら生きることになったのです。
フランス語のタイトル「FEU NOS PERES(フー・ノ・ペール)」は直訳すると、「亡き私達の父親」という意味。この展覧会は、現地に残された子供たちの、日本人の父親へのオマージュです。
展示は、2003年から現地の日系二世たちの聞き取りを中心に、ニューカレドニアの日本人移住の歴史を調査している写真作家の津田睦美さんによる日系二世の肖像・映像作品とともに、当時の手紙や古い写真、モノ(遺品)などを中心に構成されます。日本ではまったく知られていないニューカレドニアの日本人移民史を、視覚的に演出します。
【主な展示品(予定)】
津田睦美作品:
・日系二世の肖像写真など
・前のニューカレドニアの日本人を紹介する写真スライドショー(DVD)など
オリジナルのオブジェ(日系人のコレクション):
・移民契約書
・パスポート
・オーストラリア強制収容所でつけられていた日記
など
※内容は変更になる可能性があります。