びちゃ
マルモッタン美術館と国内美術館のみとはいえ、睡蓮及び水際の穏やかな作品だけで構成した展覧会は企画として、とても価値があると思う。実際、混雑に片目をつぶれば、癒やしの環境になっていると思った。
初期は光をとらえるために水辺を描いた作品、中期は装飾として始めた睡蓮、終盤は白内障を患った中での抽象化した作品となっていて、作品も良質で見応えがあった。
特に睡蓮を集めた楕円形の展示室は、オランジュリーをオマージュした展示だが、悪くないと思う。オランジュリーの展示は有名だから、マネしてるとかではなく、良い意味でオマージュになっている。
入場料が高騰しているので、睡蓮の展示数が少なく感じる人もいるかもしれないが、じっくり味わいながら、癒やされる空間としては、少ないとは思わない適度な作品数だと思う。