大阪中之島美建設のきっかけとなった佐伯祐三作品寄贈、山本發次郎コレクションで、開催されるべくして開催された展覧会である。
短い生涯で、教科書にも載るほどの佐伯の作品を代表作からパリの街の風景を描いた作品と安易にとらえていたかもしれない。
藝大時代の自画像から絶筆とされる作品まで、彼が住んだ土地「下落合」「大阪」「1度目のパリ」「2度目のパリと最晩年」その間に静物画と人物画を置く。140点にもなる展示で同じように感じていた佐伯の画風の変遷がとてもよく分かり、その変遷には彼の心情をも描きだしている。素晴らしい展覧会でした。ゴールデンウィーク前に出かけて正解だった。