びちゃ
大きな石、鉄板、木材などが単純な形式で、組み合わされ、ただ置かれている。単純なだけに余計に、物質との関係性を意識させることに成功していると思う。また、作品が置かれている空間との関係性にも意識が向かう。石庭のように、無駄を省いて最小限の物体を使って、空間に影響をあたえている。絵画も同様に、当初の線、点の連続による作品から、余白と色彩との最小限の表現となってきていて、関係項と表現する方向性が一致していると思う。
作品単独ではなく、置かれている空間も含めて作品となるため、写真撮影は許可してほしかった。国立新美術館の天井の高いホワイトキューブは、李の作品との相性は良く、展示状況を写真にしてとっておきたかったのが、残念に感じた。