牛の番をする農婦、モンフコー カミーユ・ピサロ 1875年 油彩、画布 岐阜県美術館蔵(田口コレクション)
カミーユ・ピサロ(1830-1903)は全8回の印象派展の全てに参加した唯一の画家です。ピサロはその長い画業においてフランス各地の風景画を描いていますが、ブルターニュとノルマンディーの間の小村モンフコー滞在時には、農家や田舎の生活をイメージした作品を制作しました。この作品では、暖かな陽光がそそぐ穏やかなひとときが、太く短い筆致の重ねとリズミカルな色彩によって表現されています。
また。この作品は、画家ポール・ゴーギャンが旧蔵していたことが知られています。当時まだ株式仲買人として働き日曜画家だったゴーギャンは、18歳年上のピサロを師として慕い、のちに共に絵を描くようになりました。
担当者からのコメント
2021年はじめの展覧会「三菱一号館美術館共同企画 1894 Visions ロートレックとその時代」に展示します。同時代の芸術家の作品と共にたのしみください。