紙本墨画 鬼童丸之図 歌川国芳筆 江戸時代後期
幕末に活躍し、「武者絵の国芳」として名高い歌川国芳の手による鬼童丸の図。
鬼童丸(きどうまる)とは、酒呑童子を討ったことで知られる源頼光に退治された鬼の名です。頼光に恨みを持つ鬼童丸が、「鞍馬詣に行く」と言った頼光を待ち伏せする姿を描いています。市原野(京都府)で牛を殺してその皮を被り、草むらに身を潜ませる鬼童丸の眼は爛々と光っているようです。
担当者からのコメント
息を潜めて牛になりすます鬼童丸の姿が、その張り詰めた雰囲気とともに伝わってくるような作品です。1月2日(土)~31日(日)まで展示します。変わり種の牛の図、ぜひお楽しみください。