《白暈》(はくうん)下田義寛 1978(昭和53)年
山種美術館淡い色調の中、背景の空と大樹そして羊の親子を重ねあわせ、幻想的な画面構成となっている。日本画にシルクスクリーンの技法と複数のイメージを同一画面に重ねあわせるダブルイメージの手法を取り入れている。銀色の子羊は、銀の特性により明るくも暗くも見え、鑑賞者の心象風景までもが重なる。限られた画面の中に無限の思いを表現した作品。
担当者からのコメント:《白暈》は山種美術館の2015年カレンダー『山種コレクション名品選』の表紙を飾っている作品です。
2015年は、花と鳥の万華鏡、松園と華麗なる女性画家展、前田青邨と日本美術院展、秋の彩展、村上華岳と京都画壇展など名品の数々をご紹介する展覧会を企画中。どうぞお楽しみに!(山種美術館館長 山﨑妙子)