IM
    レポート
    未来を担う美術家たち 19th DOMANI・明日展
    国立新美術館 | 東京都
    海外研修の成果を発表
    若手芸術家等を対象に、文化庁が海外研修を支援する「新進芸術家海外研修制度(旧・芸術家在外研修)」。その成果を発表する「ドマーニ・明日展」も、今年で19回目となりました。「reconsidering Japan」をゆるやかなテーマに、個性あふれる作品が並びます。
    松井えり菜さんの作品
    秋吉風人さんの作品
    南隆雄さんの作品
    岡田葉さんの作品
    今井智己さんの作品
    三原聡一郎さんの作品
    池内晶子さんの作品
    平川祐樹さんの作品
    金子富之さんの作品
    今回の出展作家は13人。年齢は30~40歳代で、絵画、写真、映像、アニメーション、インスタレーション、陶芸、メディア・アートなど、表現も多彩です。ここでは3人の作品をご紹介しましょう。

    まずは会場で最も目を引く強い人物像から。松井えり菜さん(1984-)の作品で、実は自画像。「自分の顔が最もリアリティを感じるモチーフ」という事から、一貫して自画像に取り組んでいます。2012-13年にドイツで研修を受けました。


    松井えり菜さんの作品

    展示室に入ると、どうなっているのか良くわからず、一瞬戸惑ってしまうのが池内晶子さん(1967-)の作品。絹糸を使った作品で、壁面の四方から引っ張って保持しています。

    空中に浮いている、赤い糸の面。とても儚く繊細ですが、逆に強い存在感も感じさせます。素材は絹糸のため、風はもちろん、来館者の数で室内の温湿度が変わると、微妙に張り具合が変化するそうです。

    池内さんは1998-2000年、米国で研修を受けました。


    池内晶子さんの作品

    女性が続いたので、最後は男性を。金子富之さん(1978-)は2015-16年にカンボジアで研修を受けており、その作品からもアジアの匂いが強く感じられます。

    カンボジアで現地の宗教に根差した造形美術に触れた金子さん。印象的な顔つきの神々を、緻密な描写で表現しています。壁一面に貼られたドローイングノートからは、いかにも描く事が楽しくてたまらない様子も伺えます。


    金子富之さんの作品

    美術の海外研修といえばヨーロッパや北米と思われがちですが、カンボジアに渡った金子さんのように、近年では東南アジア圏や南半球オーストラリアへも広がっているとの事。日本とは異なる文化に触れる事で、作家それぞれの個性に、より一層の磨きがかかればと思います。

    若手の育成を視野に入れた本展。会期最後の二日間には、中・高生の美術部の人を対象にした「美術部応援プログラム」も開催されます。詳しくは公式サイトでご確認ください。

    [ 取材・撮影・文:古川幹夫 / 2016年12月9日 ]

    ※2016年12月20日(火)~2017年1月10日(火)は年末年始休館です



    ■DOMANI・明日展 に関するツイート


     
    会場
    会期
    2016年12月10日(土)~2017年2月5日(日)
    会期終了
    開館時間
    <企画展>
    10:00~18:00
    ※当面の間、夜間開館は行いません。
    ※入場は閉館の30分前まで
    <公募展>
    10:00~18:00
    ※美術団体によって、異なる場合があります。
    ※入場は閉館の30分前まで
    休館日
    毎週火曜日休館 2016年12月20日(火)~2017年1月10日(火)は年末年始休館
    住所
    東京都港区六本木7-22-2
    電話 03-5777-8600(ハローダイヤル)
    公式サイト http://domani-ten.com/
    料金
    一般 1,000円/大学生 500円
    展覧会詳細 未来を担う美術家たち 19th DOMANI・明日展 詳細情報
    おすすめレポート
    ご招待券プレゼント
    須田悦弘展
    応募する
    広重ブルー
    応募する
    学芸員募集
    【八尾市立歴史民俗資料館】学芸員募集(歴史担当)/※要学芸員資格 [契約社員/正社員登用制度あり]◆年休120日以上・未経験も歓迎! [八尾市立歴史民俗資料館]
    大阪府
    荻窪三庭園 施設管理運営スタッフ募集! [荻窪三庭園]
    東京都
    国立西洋美術館特定研究員(特定有期雇用職員)公募 [国立西洋美術館]
    東京都
    学芸員アシスタント兼受付業務(アルバイト)募集! [文化学園服飾博物館]
    東京都
    国立工芸館 事務補佐員(会計・施設担当) 公募 [国立工芸館 (石川県金沢市出羽町3-2)]
    石川県
    展覧会ランキング
    1
    国立西洋美術館 | 東京都
    モネ 睡蓮のとき
    開催中[あと88日]
    2024年10月5日(土)〜2025年2月11日(火)
    2
    麻布台ヒルズ ギャラリー | 東京都
    ポケモン×工芸展 ― 美とわざの大発見 ―
    開催中[あと79日]
    2024年11月1日(金)〜2025年2月2日(日)
    3
    東京都美術館 | 東京都
    田中一村展 奄美の光 魂の絵画
    開催中[あと16日]
    2024年9月19日(木)〜12月1日(日)
    4
    日本科学未来館 | 東京都
    特別展「パリ・ノートルダム大聖堂展 タブレットを手に巡る時空の旅」
    開催中[あと81日]
    2024年11月6日(水)〜2025年2月4日(火)
    5
    国立科学博物館 | 東京都
    特別展「鳥 ~ゲノム解析で解き明かす新しい鳥類の系統~」
    開催中[あと101日]
    2024年11月2日(土)〜2025年2月24日(月)