「月刊IKKI」(小学館)などで2000年から18年間にわたって連載されてきた人気漫画「ドロヘドロ」(林田球・作)。
独特の世界観でファンを魅了した「ドロヘドロ」を、直筆の原画や原稿、413点を一挙に紹介する展覧会が、東京ドームシティ Gallery AaMo(ギャラリー アーモ)で開催中です。
ギャラリー アーモ「ドロヘドロ原画展FINAL」
2020年2月から全国5会場を巡回し、多くの来場者を集めてきた「ドロヘドロ原画展」は、本展でFINALです。
冒頭では、FINAL用の新規描き下ろしキービジュアルイラストが展示されています。
(右)FINAL用の新規キービジュアル
さらに、キービジュアルの作画映像も。約7分間のダイジェスト版です。
マンガ家の仕事でポスター用の絵を描くことは滅多にないので、どこかの場所の風景の一部になる事を想像して描いた、と説明されていました。
「新規キービジュアル制作風景動画」
「ドロヘドロ」は、魔法によって頭部をトカゲにされてしまった記憶喪失の男・カイマンが、本当の顔と記憶を取り戻すため、相棒のニカイドウと一緒に、自分に魔法をかけた魔法使いを探し続けるダーク・ファンタジー作品。
多くの熱狂的なファンを獲得し、マンガ界に強烈なインパクトを与えました。
ギャラリー アーモ「ドロヘドロ原画展FINAL」会場風景
今回でFINALという事もあり、過去最大の展示数。「仕事場のカラー原画保管箱はカラッポ」との事です。
ギャラリー アーモ「ドロヘドロ原画展FINAL」会場風景
会場には、手書きのネームも。創作の過程が垣間見える、貴重な資料です。
「13巻・魔の78 破チアワセのバラッド」のネーム
会場後半には、2019年から「ゲッサン」(小学館)で連載されている「大ダーク」も紹介。「1骨/血だるま漂流者」の丸々一話分の原稿が、全て展示されています。
「大ダーク」は、ドロヘドロが終わってすぐにスタート。ドロヘドロ最終回時には、すでに掲載が決まっていたため、タイトルだけ決めてイメージ予告絵を描いたそうです。
「大ダーク」原稿展示
「ドロヘドロ原画展FINAL」を迎えるにあたり、「阪神ファンの私の原画展が巨人の本拠地東京ドームで!」と喜んでいる林田球さん。「各話扉絵は毎回時間をかけているので一枚一枚思い出があります」と、コメントしていました(※「ドロヘドロ原画展FINAL」の開催地は、東京ドームシティ Gallery AaMoになります)。
会場内は写真撮影も可能です(フラッシュ撮影、自撮り棒・三脚等の使用、ビデオ撮影、録音は禁止)。
[ 取材・撮影・文:古川幹夫 / 2022年9月16日 ]