「岡崎金魚ミュージアム」が、愛知県岡崎市で開幕しました。岡崎市は徳川家康公誕生の地ということもあり、昇龍伝説をイメージした「龍と金魚の物語」が展示のテーマです。
岡崎金魚ミュージアム
本展は、水生生物の生態を観察する一般的な水族館とは異なり、現代美術を応用した独特な空間構成が特徴です。また、会期は2025年8月31日までの9か月間と、とても長く設定されています。
金魚系統図によると、金魚の祖先は鮒だった
本展は全体で6つのゾーンに分けられています。それでは、順番に展示の見どころを紹介します。
ゾーン1 無限金魚
天井から無数の金魚の提灯が吊り下げられています。一見し、その数の多さに驚かされますが、よく見ると金魚の表情はとてもユーモラスです。 その下には、たらいに入った金魚や、壁際に絵馬なども並んでいます。 まるで、金魚すくいの屋台で賑わう縁日に迷い込んだみたいです。
無限金魚
ゾーン2 電気金魚
このゾーンでは、プロジェクションマッピングを利用したデジタル金魚すくいを楽しめます。 金魚をすくうには、少しコツがあります。落ち着いて練習しましょう。 すくった金魚はおみくじに変化します。今日の運試しにいかがでしょうか。
デジタル金魚すくいの上部は、藤棚になっています。 これは、岡崎市の「市の花」が「藤」であることにちなんでいます。岡崎公園の藤棚は、全国的にも有名です。
電気金魚
ゾーン5 岡崎金魚
日本有数の金魚の産地である愛知県産の金魚を集結させたゾーンです。 水槽の配置は少し低めになっており、子供の目線でも見やすいと思います。
壁面には巨大な龍が描かれ、水槽の背景には岡崎城も登場します。昇龍伝説のイメージが強く打ち出され、ゾーン3の輝夜金魚、ゾーン4の殿姫金魚に続き、フォトスポットにおすすめです。
岡崎金魚
ゾーン6 龍神金魚
このゾーンでは、球形の水槽の中の金魚の大きさに驚かされました。 もちろん、天井から吊り下げられた龍の造形や、中央の水槽から突き出たサンゴのような造形も目を惹きますが、「金魚=小型の魚類」というイメージを打ち壊す「龍神金魚」のジャンボさは特別なものがあります。 鯉の滝登りの故事のように、この金魚たちも、いずれ龍に変身しても不思議ではありません。
龍神金魚
最後に、展示の話題ではありませんが、金魚ミュージアム正面のショーウィンドウには入ることができます。
ショーウィンドウの中に入り、金魚になった気持ちで記念撮影
これまでは、水槽の中の金魚を見る立場でしたが、一転してショーウィンドウの中に入り、他の来場者から見られる立場になると、周りの景色の見え方が変わると思います。 少し恥ずかしいかもしれませんが、ぜひチャレンジしてみてください。
なお、金魚ミュージアム内は撮影可能ですが、フラッシュは止めておきましょう。 また、水槽に触れないように、水中に手を入れないように注意して、展示を楽しみましょう。
[ 取材・撮影・文:ひろ.すぎやま / 2024年11月21日 ]