日本近世の水墨と白描

    モノクロームの冒険

    根津美術館 | 東京都

    煤に膠で粘性を与えて作られる墨は、東洋において、文字を書く際の主たる材料であると同時に、書と密接に関わって展開した画(絵画)にとっても最重要の材料であり続けてきました。そうした墨で描かれる絵画は、濃淡や暈し、抑揚のある描線を駆使する水墨画と、均質な細い線を主とする白描画の大きく2つに分けることができます。本展は、墨の可能性をそれぞれ追求してきた水墨と白描の技法、ひいてはその表現の魅力を、日本近世の作例によってご覧いただくものです。 そもそも白描画は、着色画に対する言葉で、白い紙に黒い墨が映える、まさにモノクロームの美の世界です。一方、水墨画は、中国の唐時代に、現代のアクション・ペインティングさながら墨をはね散らして描く人々が登場したことで、墨の表現の多様性が再認識されたところに始まります。いずれも墨を基本としながら、部分的に色彩、あるいは金を加えて面白い効果をあげる作品も古来、少なくありません。日本には、白描画ははやく奈良時代に、また水墨画も平安時代末期以降、中世を通じて作品が数多くもたらされ、それらに刺激を得た画家たちによって独自の発展を遂げます。 そして近世。狩野派、琳派、円山四条派の画家たちは、趣向を凝らした水墨で個性を競い合い、土佐派や住吉派、古大和絵派は、ときに淡彩を加えつつ、ストイックな白描で観る者を清浄な境地に誘います。 ※日時指定予約制(ホームページにて、クレジット決済のみ対応) ※予約人数は4名を上限とし、当面団体予約は中止とさせていただきます。
    会期
    2020年9月19日(土)~11月3日(火・祝)
    会期終了
    開館時間
    10:00~17:00(入館は16:30まで)
    料金
    一般 1,100(900)円 / 学生 800(600)円
    ※()内は障がい者手帳提示者及び同伴者1名の料金
    ※中学生以下無料
    休館日 毎週月曜日(ただし9月21日(月・祝)は開館)、9月23日
    公式サイト http://www.nezu-muse.or.jp/
    会場
    根津美術館
    住所
    〒107-0062 東京都港区南青山6-5-1
    03-3400-2536
    モノクロームの冒険のレポート
    3
    新型コロナの影響で約7カ月休館していた根津美術館が、いよいよ再出発
    水墨画と白描画に分けて、墨による表現の魅力を館蔵の優品で紹介
    水墨画風の味わいが楽しめる、銹絵(さびえ)の器も参考出品
    モノクロームの冒険に関連する特集
    まず、東京国立博物館の平成館では「桃山 ― 天下人の100年」。鉄砲伝来から江戸幕府による鎖国まで、激動の時代に生まれた美術を概観。同じく東博は、表慶館でも「工藝2020-自然と美のかたち-」。82名の作家らによる…
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