特別展 畠中光享展

畠中光享（はたなかこうきょう、1947-　）は、インドにおける仏伝（釈尊の伝記、思想）をテーマに創作を行っている日本画家です。1974（昭和49）年、インドを初訪問した時に影響を受け、現在の作風につながる絵画表現を獲得しました。既存の美術団体にとらわれないグループ展や個展を中心に活動を行っており、日本画家ではありますがインドや仏教といった題材を扱いながら、常に日本画の新たな可能性を追求した創作を行っています。 日本画材料がもつ色彩の美しさを大切にし、水墨による確かな線描と天然の岩絵具による鮮明な色彩により描く作品は、モチーフのもつ物的な本質を画面に捉え、平面性、象徴性をもたせた明快な表現で映し出します。 本展では、日本絵画の伝統と融合しながら絶えず革新を続け、洗練された絵画表現に取り組む画家の、インドを主題とする作品を中心に約22点を展示します。 また、秋野不矩もインドを主たるテーマとして創作に取り組み、インドの情景を象徴的かつ色鮮やかに描いていることから、特別出品として約8点を展示します。