イギリスの異色画家の回顧展、日本で初めて開催

    だれも知らなかった アルフレッド・ウォリス -ある絵描きの物語-

    東京都庭園美術館 | 東京都

     アルフレッド・ウォリス(1855-1942年)は、イギリス、コーンウォールの港町、セント・アイヴスで船具商を営み、70才になってから独学で絵を描き始めた異色の画家です。その発見のきっかけは、1928年、セント・アイヴスを訪れた画家のベン・ニコルソンとクリストファー・ウッドが偶然ウォリスの家の前を通りかかり、壁に掛かった彼の絵を眼にしたことによります。  その作品は漁夫、船具商としての前半生を反映するように、荒海を航行する帆船や蒸気船、灯台、セント・アイヴスの港や街の情景などを、ボール紙の切れ端や板に船舶用のペンキで描いたもので、現代の美術が失った素朴な味わいに満ちています。  ウォリスのイギリス美術界への登場は、ピカソによる税関吏アンリ・ルソーの発見にも比すべきものがあり、ニコルソン、ウッドは一時期、ウォリスに影響されプリミティヴな絵を描いていたほどです。  イギリスでは高く評価されているウォリスの画業ですが、わが国では「セント・アイヴス展」(世田谷美術館ほか、1989年)においてその一部が紹介されたに過ぎません。  本展はウォリスの絵画・素描・オブジェ約90点、ウォリスを発見したニコルソン、ウッドの作品約10点、および関連資料により、その生涯と芸術の全体像をわが国で初めて紹介しようとするものです。ロマンティックな情感に溢れた船の浮かぶ海景や、愛らしい動物や鳥、小さな家が描き込まれたセント・アイヴスの街の風景は、多くのひとの心を捉えるに違いありません。
    会期
    2007年2月3日(土)〜3月31日(土)
    会期終了
    開館時間
    10:00-18:00 (入館は17:30まで)
    料金
    一般1000(800)円、大学生(専修・各種専門学校含む)800(640)円、小中高校生および65歳以上500(400)円 ※( )内は20名以上の団体料金 ※未就学児、障害のある方とその介護者1名、教育活動として教師の引率する都内の小中高校生および教師は無料です(事前の申請が必要) ※第3水曜日(2/21、3/21)は65歳以上の方は無料
    休館日 2月14日、2月28日、3月14日※通常第2・4水曜日を休館していますが、3月28日は臨時開館いたします。
    会場
    東京都庭園美術館
    住所
    〒108-0071 東京都港区白金台5-21-9
    050-5541-8600(ハローダイヤル)
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