ジョンとヨーコが初めて「ラブ・アンド・ピース」のメッセージを公の場で示したのが1968年6月15日の「どんぐりイベント」でした。2個のどんぐりの実をひとつは東、もうひとつは西に向けて植えるというこのイベントは、イギリスのコベントリー大聖堂で開かれた現代彫刻展のための「作品」として構想されたものです。
1対のどんぐりは、イギリス生まれのジョンと日本生まれのヨーコの出会いと愛の象徴であると同時に、東洋と西洋がひとつになりますようにという願いの表れでもありました。彫刻展の主催者側は、植物の実を作品として出品することに難色を示しましたが、どんぐりを植えるセレモニーは大聖堂の庭で無事に行われ、ふたりはシャベルを手にどんぐりの鉢を庭に埋めたのでした。50年後に大きな樫の木が立っているのを見れば、みんなぼくたちの思いをわかってくれるだろうというジョンの思いから、どんぐりの成長を見守る場所として白いベンチも置かれました。
ジョン・レノン・ミュージアムでは、この「どんぐりイベント」の記念日にあたる6月15日から来館者の方へ「どんぐり」を進呈し、皆さまにお持ち帰り植えていただくことで、ジョンとヨーコの「ラブ・アンド・ピース」のメッセージが今後も引き継がれていくことを願っています。