児童文学の巨匠、土家由岐雄(1904-1999)は今年で生誕120年を迎えます。土家氏は昭和20年(1945)から執筆活動に専念し、昭和26年(1951)には、代表作の1つである童話『かわいそうなぞう』を発表しました。本作は国語の教科書にも採用されたほか、数か国語に翻訳され、今でも多くの人々に読まれ続けています。昭和46年(1971)狭山市に転居し、95歳で亡くなるまでの生涯に160冊以上の児童文学を生み出しました。また、児童文学としての俳句「童句」の創始者であり、狭山市立智光山公園こども動物園前には代表作5句が刻まれた童句碑が建てられています。本展では、土家由岐雄の生涯を児童文学作品や直筆原稿、愛用品など当館収蔵品と共に振り返ります。併せて狭山市ゆかりの文学者についてもご紹介します。
【同時開催】狭山市は令和6年7月1日をもって市制施行70年を迎えました。昭和29年7月1日に入間川町、入間村、堀兼村、奥富村、柏原村、水富村の1町5か村が合併して誕生した狭山市は、人口3万1千人、武蔵野の自然を豊かに残す田園都市としてスタートしました。このたび開催する市制施行70周年記念事業「写真でみる狭山市の70年」では、狭山市のこれまでの様子や本市の歩んだ70年間がどのような時代であったのかについて、広報さやまの写真や博物館の収蔵品とともに紹介します。その他にも、市民の方からの公募写真を用いて、狭山市在住の童絵作家・池原昭治氏の 「残しておきたい狭山の風景」の各作品と同じ場所を撮影した写真の比較展示や、 市内で撮影したお気に入りの写真をスライドショー形式で展示します。本展示をとおして郷土狭山への理解を深め、その魅力を再発見してみませんか?