狆(ちん)鯛(たい)高松張り子 昭和29年作成
中野区立歴史民俗資料館狆(ちん)は江戸時代に大奥や富裕層のあいだで飼われた愛玩犬で、絵馬や郷土玩具のモチーフに多くみられます。
高松では古くから嫁入りの際に、嫁ぎ先の近所の子どもへの手土産として小さな土人形を持参する習わしがありました。昭和初年頃までは土製が主流だったようですが、のちに張り子製の人形にかわりました。
高松の方言では「犬」は「帰る」という意味があり、犬が正面を向いて赤い鯛をかかえているので「いぬ(去ぬ)まい、めでたい」(嫁に行ったら帰ることはない)というゴロあわせになっている郷土玩具です。
担当者からのコメント:1月6日より「犬の絵馬と動物たち」(~2/9まで)にて、かわいらしい犬が描かれた絵馬、動物たちのユニークな郷土玩具をあつめてお目にかけます。
狆鯛さんもモチロン登場。チン(狆)まりと小ぶりながらも、かわいらしさは大。狆鯛に会いタイ(鯛)方、ぜひともおいでくださいませ。