画帖山内多門 1906年
都城市立美術館山内多門(やまうちたもん)は明治11(1878)年に宮崎県都城市に生まれ、川合玉堂、橋本雅邦のもとで学びました。山水画を中心として独自の画業を開拓し、文展で入選を重ね、帝展審査員も務めています。残された画帖からは、各地の風景や身近な草花を鉛筆で細やかにスケッチした多門の細やかな視点を伺うことが出来ます。
子犬のスケッチを描いたこの明治38(1906)年に、二葉会展覧会に「わんわん」と題された作品を出品し一等も受賞しています。
担当者からのコメント:じゃれ合う愛らしい子犬に思わず笑みがこぼれます。狩野派を基礎としてその健腕をふるった九州男児の優しい一面が感じられます。
(2018年1月5日~2月25日に展示予定)