犬の足跡がついた日干煉瓦
古代オリエント博物館シリア、テル・ルメイラ(アリー・アル=ハッジ)遺跡出土、紀元前9世紀頃、長さ8cmほどの犬の足跡が一つ残された煉瓦です。
担当者からのコメント:犬そのものの表現ではありませんが、約3千年前の古代メソポタミアの農村を犬がうろちょろしていた様子が目に浮かびます。煉瓦は天日で数週間乾燥させて固くするのですが、これは作りたての煉瓦を干しはじめてすぐ、飼い犬がいたずらしたのでしょう。足跡がついてもちゃんと煉瓦として使われたようで、当館の発掘調査によって出土しました。どんな犬だったのか、私たちの想像力をかきたてる珍しい犬資料です。