黒漆塗桃形大水牛脇立兜(黒田長政所用) 桃山時代 鉢高24.7㎝ 福岡市博物館蔵 重要文化財
担当者からのコメント
黒漆塗桃形大水牛脇立兜(こくしつぬり ももなり おおすいぎゅう わきだて かぶと)
福岡藩を開いた黒田長政(1568~1623)所用の兜。
水牛の角を模した長大な脇立が付くことから「大水牛」と呼ばれる。
戦国末期にはこうした「変わり兜」が多数出現したが、なぜ長政が水牛を選んだのかは不明。
古代インドでは水牛は聖なる動物とされ、仏教でも悪を調伏する大威徳明王(だいいとくみょうおう)の乗り物であることから、その霊力にあやかったものか。
ともあれ、本年が新型コロナのない明るい年になることを願って一句。
「邪(じゃ)気(き)祓(はら)う 武(ぶ)人(じん)の誉(ほま)れ 大(おお)水(すい)牛(ぎゅう)」