袋を背負う猿作者不明 江戸後期
須坂市立博物館根付は、印籠や巾着といった提物の紐の先端につけ、着物の帯にとめる器具です。根付には、動物や植物、人物などの幅広い題材が用いられ、身に着ける人はそこに自らの思いや祈りを託しました。「ふ」がつくものは「福」を連想させ、縁起がいいとされています。この根付の持ち主もまた、福が訪れるようにと願いを込めたのかも知れません。
担当者からのコメント:愛くるしい猿の顔が目を引く逸品。おでこに寄ったしわまで丁寧に彫り込まれています。小首をかしげている様子がかわいらしいです。