冬暖西村五雲 1934年
西村五雲は動物画を得意としており、この作品も冬の日だまりで親子が寄り集まって暖をとる、ニホンザルの生態がよく観察されている。ふっくらと膨らんだ毛玉を描いた毛描きの線は自由な筆致で描かれているが、洒脱な印象と写実的な柔らかさを同時に感じさせる。五雲は京都市動物園でしばしば写生を行っていたので、この作品にもその成果が現れているかもしれない。
「大堀哲記念ミュージアム・マネージメント推進賞」を受賞しました