暖かさを感じはじめたこの季節。3月~5月にはじまる首都圏の展覧会の中から、アイエム編集部おすすめ10選を厳選紹介。春休みやゴールデンウィークには、美術館・展覧会へ足を運びませんか?全国版はこちら。
「愛」をテーマに名品73点を紹介
まず、紹介するのは「ルーヴル美術館展 愛を描く」。ルーヴル美術館の収蔵品から“愛”をテーマにした作品を紹介しています。フラゴナールの《かんぬき》が26年ぶりに来日するほか、16世紀から19世紀半ばの絵画、73点を展示した注目の展覧会のひとつです。
国立新美術館「ルーヴル美術館展 愛を描く」
世の中に影響を与えてきた約150点のプロダクト
デザイン好きな方におすすめしたいのは、21_21 DESIGN SIGHTの「The Original」。企画原案は、深澤直人。展覧会ディレクターにはデザインジャーナリストの土田貴宏、企画協力の田代かおるを迎えて、家具や食器、テキスタイルや玩具など、世の中に深く影響を与えるデザイン約150点が並びます。
21_21 DESIGN SIGHT「The Original」
明兆の「五百羅漢図」、現存全幅が修理後初公開
東京国立博物館では、東福寺の宝物を紹介する初の展覧会が開催。 鎌倉時代、最高実力者・九条道家の発願により創建された東福寺は、京都を代表する禅寺のひとつ。展覧会では、縦3メートルを超える「白衣観音寺」や「達磨・蝦蟇鉄拐図」、特大サイズの仏像や書画類の優品も一堂に展観。「東福寺」展は、10月に京都国立博物館へ巡回します。
東京国立博物館 特別展「東福寺」
ズールの全身実物化石が初上陸
春休み期間でもある3月。家族や友人とも楽しむことができるのは、国立科学博物館の特別展「恐竜博2023」。 恐竜たちの“攻”“守”をテーマに、鎧竜史上最高の完全度と謳われるズール・クルリヴァスタトルの実物化石を展示。恐竜の進化を体感してみては。
国立科学博物館 特別展「恐竜博2023」
重要文化財に指定された明治以降の名品
昨年の秋には、東京国立博物館が所蔵する国宝を紹介する展覧会が開催されましたが、 東京国立近代美術館では、重要文化財の名品が並びます。横山大観《生々流転》が5年ぶりに公開されるほか、明治以降の絵画・彫刻・工芸を展示。また「没後50年 鏑木清方展」でも展示された鏑木清方の3部作も重要文化財に指定されてから初の展示となります。「重要文化財の秘密」展は3月17日からの開催です。
東京国立近代美術館「重要文化財の秘密」
ゴーガンも魅了されたブルターニュとは
国立西洋美術館では、19世紀後半から20世紀にかけて画家たちが訪れた、フランス北西端のブルターニュ地方に焦点をあてた展覧会を開催。モネやゴーガン、黒田清輝ら画家たちが描いた約160点が並ぶ「憧憬の地 ブルターニュ」展は3月18日からです。
国立西洋美術館「憧憬の地 ブルターニュ」
首席卒業の作品がずらり
東京藝術大学大学美術館では「『買上展』藝大コレクション展2023」というユニークな展覧会を開催。 「買上」とは、東京藝術大学が卒業および修了制作の中から優秀な作品を選定し、大学が買い上げてきた制度です。収蔵1万件を超える学生制作品の中から約100件を厳選してお楽しみいただけます。
東京藝術大学大学美術館「買上展」藝大コレクション展2023
巨匠アンリ・マティスの全貌に迫る
4月には、東京都美術館で「マティス展」が開催。20 世紀美術を代表するフランスの巨匠、アンリ・マティス(1869-1954 年)。絵画や彫刻、素描、版画、切り紙絵、晩年の最大の傑作と言われるヴァンスのロザリオ礼拝堂に関する資料を鑑賞できる貴重な機会です。
東京都美術館「マティス展」
月を目指す“開拓者”のミッションとは
日本科学未来館では、未来の月面での生活を疑似体験できる新感覚の体験型展覧会が行われます。月に住む一員になりきってその「くらし」を体験。月面移住の世界を楽しむことができる「NEO 月でくらす展」は4月28日から。
日本科学未来館「NEO 月でくらす展」
現代アートを8教科で紹介
森美術館では、学校の授業の科目を切り口に現代アートを紹介する「ワールド・クラスルーム:現代アートの国語・算数・理科・社会」が開催。50組を超えるアーティストによる“学びの場”が開設されるのは、4月19日からです。
森美術館「ワールド・クラスルーム:現代アートの国語・算数・理科・社会」