寒さが身体にこたえるこの時期ですが、年末から年明けにかけて様々な展覧会が開催されます。12、1、2月からはじまる展覧会の中からアイエム編集部おすすめの10選をご紹介。全国版はこちらです。
モネ、ルノワール、カサットなど。名だたる画家が集結
まず紹介するのは、東京都美術館で1月27日から開催される「印象派 モネからアメリカへ ウスター美術館所蔵」。アメリカのウスター美術館のコレクションを中心に、印象派の国際的な広がりを紹介します。展覧会オリジナル商品として“ウスターソース”も発売されます。
東京都美術館「印象派 モネからアメリカへ ウスター美術館所蔵」
本阿弥光悦の全体像に迫る
東京国立博物館では、日本文化に大きな影響を与えた本阿弥光悦を紹介します。光悦の指料と伝わる唯一の刀剣が約40年ぶりに公開。国宝《舟橋蒔絵硯箱》や代表作《鶴下絵三十六歌仙和歌巻》を全巻を全期間にわたり展示する「本阿弥光悦の大宇宙」は、1月16日から。
東京国立博物館「本阿弥光悦の大宇宙」
マティスの切り紙絵
国立新美術館では、新型コロナウイルス感染拡大の影響により開催が延期となっていた「マティス」展が開催されます。20世紀最大の巨匠の一人アンリ・マティス(1869-1954)の切り紙絵に焦点を当てながら、絵画や彫刻、テキスタイルなど約150点余を紹介されます。
国立新美術館「マティス 自由なフォルム」
キース・ヘリングのアートを体感
森アーツセンターギャラリーでは、6メートルの大型作品をはじめキース・ヘリングの世界観を体現できる「キース・ヘリング展 アートをストリートへ」を開催。性的マイノリティやHIV・エイズへのメッセージをアートで訴え続けたへリングの作品150点が集結します。
森アーツセンターギャラリー「キース・ヘリング展 アートをストリートへ」
白井美穂による迷宮の世界
府中市美術館では「白井美穂 森の空き地」を開催。洗練された造形と、意味を複雑に重ねて提示する深い思考をもつ白井の貴重な初期作品を再構成し、最新作とあわせて展示。空間、イメージがからまり生まれる迷宮の、その先に開かれる「空き地」へいざないます。
府中市美術館「白井美穂 森の空き地」
写真家・中平卓馬の軌跡をたどる
1960年~70年代半ばの戦後写真の転換期に大きな足跡をのこした中平卓馬。「アレ・ブレ・ボケ」のイメージをはじめエピソードも多く、森山大道や篠山紀信ら同時代の写真家も刺激した中平の初期から晩年まで約400点の作品・資料を紹介する「中平卓馬 火―氾濫」は東京国立近代美術館で開催。
東京国立近代美術館「中平卓馬 火―氾濫
AからZで読み解く展覧会
開館40周年をむかえた東京都庭園美術館では、改めて旧朝香宮邸をじっくりと読み解いていきます。アルファベットのAからZを頭文字に持つキーワードをピックアップしながら、様々なエピソードを紹介。写真撮影も可能な「開館40周年記念 旧朝香宮邸を読み解く A to Z」は2月17日からです。
東京都庭園美術館「開館40周年記念 旧朝香宮邸を読み解く A to Z」
柳宗悦、唯一の内弟子
日本民藝館では、陶磁器や装幀、漆絵など多岐な分野にわたる作品を生み出した鈴木繁男(1914-2003)を紹介します。柳宗悦によって認められ、工芸や直観について厳しく教育た鈴木の手と眼による仕事を顕彰する「柳宗悦唯一の内弟子 鈴木繁男展」は1月14日からです。
日本民藝館「柳宗悦唯一の内弟子 鈴木繁男展」
現代のアーティストによる椅子のすがた
埼玉県立近代美術館では「アブソリュート・チェアーズ」を開催。さまざまな機能や象徴性をまとっている椅子の背後に、どのような哲学や思想を見出せるのか。現代のアーティストによる平面・立体・映像作品を通して、椅子に迫ります。
埼玉県立近代美術館「アブソリュート・チェアーズ」
2024年の干支・龍をモチーフにした作品も
大倉集古館では、春を祝し干支や吉祥、花鳥風月をテーマとした作品が並びます。干支である辰に因んだ龍をモチーフにした絵画や染織品、新春に因んだ雪や梅の絵画作品を展示する「大倉集古館の春-新春を寿ぎ、春を待つ」は1月23日からです。
大倉集古館「大倉集古館の春-新春を寿ぎ、春を待つ」