日本美術や中国の漆器、デザインなど、2021~22年の冬におすすめしたい全国で開催される展覧会をご紹介。 「冬のおすすめ展覧会 ベスト10 ― 首都圏版」はこちらです。
この冬最大の注目といえるのが、構想から40年を経て2022年2月2日についに開館する「大阪中之島美術館」。オープニングを飾る「Hello! Super Collection 超コレクション展 ―99のものがたり―」には、モディリアーニ、倉俣史朗、佐伯祐三らの名品が登場します。
岩手県立美術館では「菅木志雄展 〈もの〉の存在と〈場〉の永遠」が12月に開幕。岩手出身で「もの派」の作家として知られる菅。半世紀以上に渡る仕事を約120点の作品で紹介します。
石川県の国立工芸館「めぐるアール・ヌーヴォー展」は、デザイン好きな方におすすめ。アール・ヌーヴォーを代表するアンリ・ヴァン・ド・ヴェルドやアルフォンス・ミュシャのほか、その表現を取り入れた初代宮川香山や杉浦非水など、同時代の日本の作品も紹介されます。
日本美術好きには、京都国立博物館では干支がテーマの特別展「虎づくし」が開催。2022年の干支・虎にちなんで、かわいい虎、強そうな虎、リアルな虎など、さまざまな虎が大集合します。
名古屋市博物館では、日本を代表する文人画家、池大雅と与謝蕪村に着目。両者が競演した国宝『十便十宜図』の誕生250年を記念し「特別展 大雅と蕪村 ―文人画の大成者―」では2人の名品が紹介されます。
静岡市美術館で開催される「平等院鳳凰堂と浄土院 その美と信仰」では、鳳凰堂に安置される国宝《雲中供養菩薩像》をはじめ、障壁画や初公開の平安彫刻など、平等院の信仰と美をご覧いただきます。
丸亀市猪熊弦一郎現代美術館では、地域と関わるアートの現状や課題を紹介。アーティスト3組(KOSUGE1-16、Nadegata Instant Party、旅するリサーチ・ラボラトリー)がつくる「丸亀での現在」を開催します。
多彩な技法が魅力といえる中国の漆器。中之島香雪美術館「中国の漆器」展では、漆を何度も塗り重ねて厚みを出し、文様を彫り表わす「彫漆」の作品などが紹介されます。
東京でも紹介されて大きな話題を呼んだ神田日勝。3歳上の兄・神田一明も公募展で活躍した画家でした。日勝の生前は実現しなかった兄弟二人による展覧会「神田一明、日勝展」は、北海道立旭川美術館で開催されます。
ユニークなところでは、沖縄県立博物館・美術館(おきみゅー)で開催される「ゆる~い かたつむり展」。京都のかたつむりミュージアム ラセン館から巡回した“かたつむりリアルフィギュア”を通して、かたつむりの素顔に迫ります。