原作・白井カイウ、作画・出水ぽすかによる大ヒット漫画「約束のネバーランド」(約ネバ)。貴重な原画を数多く揃えた「連載完結記念 約束のネバーランド展」も話題になりました。
今回はテレビアニメの世界観に基づいた、体験没入型の展覧会。臨場感あふれる空間演出はもとより、多くの場所で写真撮影ができるのも嬉しいポイントです。
外観
館内はストーリーに沿って、7章で進んでいきます。
第1章は「GFハウスの日常」。身寄りのない子供たちが暮らすGFハウス。優しくてあったかいママ、イザベラのもと、明るいエマ、聡明なノーマンなど、子どもたちは幸せに過ごしています。
展示されている朝食は、なんと本物の食べ物。細部までこだわった演出です。
第1章「GFハウスの日常」
第2章は「GFハウスの真実」。場面は一転して、恐ろしげな雰囲気に。GFハウスには、とんでもない秘密が隠されていたのです。
近寄ってはいけない、とイザベラに忠告されていた門をくぐり抜けると…。
第2章「GFハウスの真実」
第3章は「戦略は鬼ごっこ」。なんと、ハウスの目的は、鬼の食料を作るための農園。そしてイザベラは、子供を見張る飼育監!
恐るべき真実を知ったエマですが、仲間たち3人で脱獄計画を練っていきます。
新たな刺客、シスター・クローネとの鬼ごっこは、互いの力量を図るテストマッチ。広々としたエリアは、絶好のフォトスポットです。
第3章「戦略は鬼ごっこ」
第4章は「内通者は誰…?」。子どもたちの中に、内通者がいる事を知ったエマたち。イザベラにも計画が見つかりそうになり、じわじわと追い詰められていきます。
そんな時、自分たちの味方かもしれない“ミネルヴァさんからのメッセージ”を図書室で発見。一縷の望みにかけて、計画を進めます。
第4章「内通者は誰…?」
第5章は「一緒に逃げよう」。ノーマンの発信器を無効化し、全員が脱獄するまで潜伏させる作戦を進めるエマたち。順調に進むように思えましたが、なんと“ノーマンの出荷”が決定。エマたちは、一気に絶望の淵へと突き落とされてしまいます。
物語はいよいよクライマックスへ。イザベラや子どもたちの顔、そして印象的なセリフを大きなバナーであしらった展示室は迫力満点です。
第5章「一緒に逃げよう」
第6章は「絶望の先には…」。大画面の映像で物語が再現されます。
ハウスに火をつけ、混乱の中走って逃げていくエマたち。周囲の崖にかけられる唯一の橋ではなく、紐とハンガーで脱出する計画です。外の世界までは、あと少しです。
第6章「絶望の先には…」
最後の第7章は「いざ外の世界へ」。脱獄の成功を見届けたイザベラ。実はイザベラも、かつては食用児だったのです。エマたちと同じように脱獄を試みましたが、崖に阻まれて断念。すべてを諦めて、ママになったのでした。
子どもの成長を見届けるように、エマたちを見送ったイザベラ。その瞳は、紛れもなく母の眼差しでした。
第7章「いざ外の世界へ」。
ミュージアムショップには、この会場だけのオリジナルグッズが盛りたくさん。カフェのコラボメニューも充実しています。ファンにはたまらない展覧会になりました。
[ 取材・撮影・文:古川幹夫 / 2021年7月14日 ]