「日本国宝展」記者発表会場より
2年以上に及ぶ全面改修を経て2025年春にリニューアルオープンする大阪市立美術館で、約130件の国宝が一堂に集まる「日本国宝展」が開催されることになり、都内で記者発表が行われた。
展覧会では日本の美の源流である縄文時代の造形から、仏教美術、中世の水墨画や絢爛豪華な桃山絵画、書跡、刀剣・甲冑・漆工・染織・陶磁器まで、幅広い時代と多様なジャンルの国宝を紹介。
金印「漢委奴国王」(福岡市博物館蔵)、新潟県出土の火焔型土器(十日町市博物館保管)、「伝源頼朝像」(神護寺蔵)、狩野永徳「唐獅子図屏風」(皇居三の丸尚蔵館収蔵)、尾形光琳「燕子花図屏風」(根津美術館蔵)など、著名な国宝が数多く出展。
「薬師如来坐像」(獅子窟寺蔵)、「青磁鳳凰耳花生 銘 万声」(和泉市久保惣記念美術館蔵)など、大阪ゆかりの国宝も一挙に公開される。
参考出品の数点を除いて展示作品はすべて国宝となるが、大阪市立美術館の所蔵品に国宝は無く、すべて貸出作品での構成となる。
2025年4月13日(日)開幕の大阪・関西万博と同時期の開催。前回の70年万博の際は、万国博美術館(現・国立国際美術館、2004年に現在地に移転)で、日本及び世界の美術を紹介する「万国博美術展」が開催されたが、今回は万博の中での美術展は開催されない。
大規模な国宝展としては、公立館としては初めて開催。大阪での国宝展は初開催となる。
大阪・関西万博開催記念 大阪市立美術館リニューアル記念 特別展「日本国宝展」は、大阪市立美術館で2025年4月26日(土)~6月15日(日)に開催。会期中、頻繫に展示替えが行われる。観覧料は未定
「日本国宝展」記者発表会場より (左から)大阪市立美術館 館長 内藤栄、大阪市立美術館 学芸員 山下真由美