国立西洋美術館「西洋絵画、どこから見るか?」展
米国のサンディエゴ美術館と日本の国立西洋美術館の西洋絵画、あわせて88点を展示しながら「作品をどのように見ると楽しめるか」を考えていく展覧会が開催される。
サンディエゴ美術館は1926年に開館し、世界各地の美術作品約32,000展を収蔵。特にヨーロッパ古典絵画は同館の核で、米国西海岸において最初期に収集された、充実した西洋古典絵画コレクションとして知られている。
展覧会ではルネサンスから19世紀末までの600年にわたる西洋美術の歴史を、関連する作品をペアや小グループごとに展示し比較して鑑賞させるもの。
サンディエゴ美術館からは、スペインの静物画「ボデゴン」の最高傑作とされ、サンディエゴ美術館の顔ともいえる重要作である、ファン・サンチェス・コターンの《マルメロ、キャベツ、メロンとキュウリのある静物》が来日。
サンチェス・コターンはスペイン静物画の始祖ともいえる存在だが、早くに僧籍に入ったため、静物画はわずか6点しか残されていない。
また、17世紀スペインを代表する画家のひとりで、「修道僧の画家」とも呼ばれるフランシスコ・デ・スルバランの作品も5点展示される(うち1点は国立西洋美術館蔵)。
展覧会は「ルネサンス」「バロック」「18世紀」「19世紀」の4章で構成され、絵画が持つストーリーをさまざまな角度から深堀りしていく。
サンディエゴ美術館から来日する49点は、すべて初来日となる。
「西洋絵画、どこから見るか? ― ルネサンスから印象派まで サンディエゴ美術館vs国立西洋美術館」(略称:どこみる展)は、国立西洋美術館で2025年3月11日(火)~6月8日(日)に開催。
観覧料は一般が当日 2,300円、前売 2,100円など。
東京展の後に、京都市京セラ美術館に巡回する(6/25~10/13)。
展覧会監修の国立西洋美術館 主任研究員 川瀬佑介さん