
欧米に比べて大きく遅れているとされる日本の博物館・美術館のあり方に一石を投じる、博物館学基礎概念事典が出版される。
原著は、新進気鋭の博物館学研究者フランソワ・メレス(国際博物館会議[ICOM]博物館学国際委員会[ICOFOM]前委員長、新ソルボンヌ大学教授)ほか、フランス語圏の博物館学研究者9名が編纂執筆した、フランス発の大事典。
博物館学研究の第一人者である水嶋英治氏(日本ミュージアム・マネジメント学会会長、長崎歴史文化博物館館長)が翻訳した。
書籍には、博物館学国際委員会の主要メンバーによって選択された博物館学と博物館業務に関する21の重要基礎概念を掲載。ヨーロッパ圏における博物館学研究の勃興、これまでの議論の内容を体系的に俯瞰できる。
選び抜かれた約450語の「博物館学用語辞典」を収録。
ニケリウス著『ムゼオグラフィア』(1727)、G.ブラウン・グッド著『博物館管理の原則』(1895)、Z.Z.ストランスキー『博物館学:研究序論』(1995)など、原書にはない貴重な参考資料と「人名索引・事項索引」も掲載されている。
「博物館学・美術館学・文化遺産学 基礎概念事典」は東京堂出版より2022年6月10日発売。33,000円。
http://www.tokyodoshuppan.com/book/b607313.html
序章
第Ⅰ部 博物館と博物館学
第1章 博物館/第2章 博物館学/第3章 博物館化/第4章 応用博物館学/第5章 博物館的
第Ⅱ部 文化遺産と資料概念
第1章 遺産/第2章 コレクション/第3章 資料
第Ⅲ部 職業としての博物館
第1章 職業/第2章 マネジメント/第3章 倫理/第4章 仲介
第Ⅳ部 博物館の機能
第1章 保護/第2章 研究/第3章 コミュニケーション/第4章 展示/第5章 教育
第Ⅴ部 博物館制度
第1章 公共/第2章 制度・機関/第3章 建築/第4章 社会
第Ⅵ部 博物館学用語辞典
第Ⅶ部 参考資料編(1~23)
索引ほか(※第Ⅶ部と索引は、原書に無い日本語版のオリジナル)
