友だち思いのムーミントロール(以下ムーミン)、優しいムーミンパパとムーミンママ、旅と自由と作曲を愛するスナフキン、賢くておてんばで毒舌家のリトルミイ…。
ヘルシンキ生まれのトーベ・ヤンソンが書いた9冊の童話から生まれたムーミンとその世界は、コミックや絵本、アニメーションなどを通じて世界中に広がっていきました。
会場入口は幻想的フィンランドのタンペレ市立美術館・ムーミン谷博物館が所蔵する、ムーミンの挿絵原画やスケッチ、習作などを紹介する本展。「ムーミン谷の四季」「ムーミン谷の風景」「ふしぎな生きものたち」「自然のちから」の構成で、日本初公開約150点を含む約200点を紹介する、最大規模のムーミン展となりました。
展示されている原画は、サイズこそあまり大きくありませんが、入念な描き込みで味わい深いものばかり。構想の跡が伺える貴重な下絵も展示されています。
ムーミン童話の挿絵原画のほかに、ボールペンによる下絵も会場出口近くには、大きなムーミン谷のジオラマもあります。人形はムーミンファンの人形作家・谷口千代さんが本展のために制作したオリジナルです。
トーベは、1986年にムーミン関連作品をタンペレ市立美術館に寄贈。その際に谷口さんの人形も寄贈されています。舞台になっているジオラマは本展のために制作されたもので、名場面が散りばめられた心あたたまるムーミン谷が再現されました。
ムーミン谷のジオラマには、愛らしいキャラクターが展示だけでなく、お楽しみは会場外にも。ショップコーナーには、展覧会限定や松屋限定のオリジナル商品が目白押しです。
会場限定味の飲むスウィーツが楽しめるムーミンスタンドも、展覧会期間限定でOPENしています。
ショップには展覧会オリジナルグッズがいっぱいトーベ・ヤンソン生誕100年のメモリアルイヤーの本年、今秋にはフィンランドの国立アテネウム美術館で開催されたトーベ・ヤンソン回顧展も日本に巡回します。「生誕100周年 トーベ・ヤンソン展 ~ムーミンと生きる~」、そごう美術館で2014年10月23日(木)~11月30日(日)です。
[ 取材・撮影・文:古川幹夫 / 2014年4月16日 ]©Moomin Characters™、©Moomin Characters™ Tampere Art Museum Moominvalley