婚礼は、人生において最も華やかな通過儀礼と言えるでしょう。
洋の東西を問わず、婚礼の儀式には祈りと喜びの感情が満ちあふれています。その心情を表現するために、花嫁を美しく彩る婚礼衣裳や、婚儀に用いられるさまざまな器物、そしてその場を演出するありとあらゆるものには、幸せを祈る色や形、模様が用いられました。
本展覧会はこうしたことが、美しくも洗練された形で行われていた江戸時代から近代初期にかけての女性の婚礼衣裳や婚礼のしつらえを、調度品や資料と合わせて約160件(会期半ばで大幅に展示替えがあります)でご紹介します。婚礼に対する日本人の思いと考え方が、これらの品々には表されていて、現代のわれわれが忘れつつある、美しい祝いの姿をそこに見ることができます。
(公式ウェブサイトより)