東京都庭園美術館は、ティファニーの創造の本質にかつてなく迫る展覧会「世界を魅了したティファニー 1837-2007 The Jewels of TIFFANY」を2007年10月6日(土)から12月16日(日)までの67日間を会期として開催します。
ティファニー・アンド・カンパニー・アーカイブの所蔵品を中心に、約200点のジュエリーや装身具によって、ティファニーの歴史を紹介する展覧会です。展示作品には今回が世界初公開となる作品も多く含まれる他、あのティファニー・ダイヤモンドを使用した名作≪バード・オン・ア・ロック≫も公開されます。
ティファニーは、その魅力的で創造性豊かなデザインと、優れた技術によって知られるハイジュエラー(高級宝飾店)です。1837年ニューヨークのブロードウェイに、贈答品や高級雑貨を扱うファンシー・グッズの店として開業して後、19世紀後半には万国博覧会でグランプリをはじめとする様々な賞を獲得し、世界的な名声を得るようになりました。その成功は、創立者チャールズ・ルイス・ティファニー(1812-1902)の創業精神に基づき、デザイン、技術、素材のクオリティを徹底して追求していることによります。ティファニーは、長い伝統に基づいたヨーロッパの宝飾工芸を常に意識しながらも、アメリカ独自の美意識をとりいれ、現在も革新的な作品を生み出し続けています。本展ではその創立から現在にいたるまでの170年を、それぞれの時代に好まれたモチーフや素材などを切り口として、10章からなる構成で紹介します。
この展覧会はロンドン、ヴィクトリア・アンド・アルバート美術館のクレア・フィリップス氏の監修により2006年6月から2007年1月にかけてロンドンのギルバート・コレクションで行われました。日本展のあとに、韓国をはじめとする世界各国で開催予定の国際巡回展です。
日本展は、東京都庭園美術館のみの開催となります。1933年に竣工したアール・デコ様式の建物で知られる旧朝香宮邸をそのまま美術館として使用している東京都庭園美術館は、その特色ある空間を活かした個性的な展覧会活動をおこなっています。特に宝飾工芸の展覧会では多くの実績があり、今回もティファニー・アンド・カンパニー・アーカイブとの連携により、ロンドン展出品作にさらに新作を加え、より充実した展示内容といたします。