びちゃ
混雑すると思ったが、全く空いていて驚いた。作品数が多いのもあるが、それ以上に作品ひとつひとつの中が混沌、カオスで情報量が多すぎて、ゆっくり見ていると全く前に進めないし、疲れてしまう。
作品には橋、金魚、戦闘機、鶏、ドクロ、女性等がコラージュで配置されている。このパターンが分かると、作品を落ち着いて?見ることができる。
幼い頃のトラウマや記憶が上記のコラージュの原点となっているらしい。
今回の展覧会を見に行くまでは、ポップアート、漫画、イラストレーション、雑多な情報誌的な構成を高齢になっても続けている元気なじいさんという印象であった。
その印象自体は間違ってはいないようだが、さらに編集者、ディレクションの優秀さが際立っていると思った。多くの情報を一つのキャンバスの中で調和、共存させる構成力はすごい。
ただ、初期のアニメーションは時代性もあるのだが、エグいし、ひどく醜い。社会がもっと混乱に向かった場合はかえって見直される可能性はあるとは思うが、今の時代の流れの中で再評価は難しい表現になっている。最後の方にあったアニメーションはテーマも表現方法も穏当で受け入れやすいのではないかと思う。もっと自由に見ることができる機会を提供して欲しい。