びちゃ
キャバレー王の収集の名に恥じない、女性の色気、色香がたっぷりと表現された作品ばかりだつた。鏑木清方も近美とかで見た作品よりも、女性の醸し出す雰囲気が前面に出ている。ただ、上村松園は、母娘の着付けの場面で、色気よりも親子の情愛がよく出ていて、それまでは美人画だけの人と思っていだけに新鮮に感じた。
日本画は非常に良かったが、油絵はイマイチ。山下先生は絶賛していたが、女性像もバラバラで、風景もあり、統一感に欠けていたと思う。コレクションして、日本の近代洋画の草分け的な作品を残すというところは良いと思うが、今回の展覧会の中では、日本画とのバランスが悪いと思う。