夢司
初めて彼女を知ったのが『アップルバター作り』を紹介してくれたテレビ番組。
一目で「いつか実物を見たい!」と思っていたのですが、あれから5年。ついに実現することができました。
実物が観たかった理由の一つに登場人物が多いので、一人一人とじっくりお話をしたかったからなんですが、彼女の絵の中の人はみな笑みを浮かべていて実に楽しそうです。
彼女の絵は写実的はありません。ルソーのようなヘタウマの要素が強い。
それは彼女が「絵が上手になるよう練習はするが上手な絵を描こうとはしない」からじゃないだろうか。ただ自分が楽しく描ければいい。そう思っていた気がします。
そしておそらく彼女は思い出を通して絵をかいていたのでしょう。だからみんな「天使の視野」を持ち、時には「どんな広い部屋なんだ!」と思うほど多くの人やテーブルが置いてある。だからこれは全て彼女の記憶の世界。彼女のインナーワールド。
なんてきれいな記憶なのだろう。色も景色も人々もみな輝いている。
おそらく現実社会においても、彼女は幸せな人生だったんだろう。会場のところどころに書かれた彼女の生前の言葉がそれを教えてくれました。
彼女のような絵が描けるよう、私も素晴らしい人生で締めくくりたいものです。