《福寿庵 鼠除けお札》 昭和時代 群馬県立歴史博物館所蔵
全国でも有数の養蚕県である群馬県では多彩な養蚕信仰を見ることができます。その一つに鼠除けのお札があります。
養蚕農家にとって蚕や繭を食い荒らす鼠の存在は深刻な問題でした。そこで鼠の被害を防ぐため、鼠の天敵である猫や蛇のお札が社寺から発行され、農家はこれを買い求め、蚕室や神棚に貼って繭の豊作を祈願しました。
担当者からのコメント
農家から蚕の守り神としての期待を一身に背負った蛇。鎌首をもたげて舌をチョロチョロと出し、鼠の出現を逃すまいと全方位に向け感覚を研ぎ澄ました姿は、今にも動き出しそうに見えます。
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